“気配”漂う中田翔、FA移籍も未勝利右腕… キャンプから復活目指す実力者たち

巨人・中田翔【写真:荒川祐史】

ここ2年で出場機会を減らした鷹・松田、成績物足りない西武・山川も

2月1日から始まる春季キャンプではブレークを目指す若手たちに注目が集まる一方で、復活を期す実力者たちにとっても大事な1か月となる。かつての輝きを取り戻せるか、そのままキャリアの下降線をたどってしまうのか……。巻き返しへの土台を築こうとしている面々をピックアップする。

巨人の中田翔内野手は、日本ハムから移籍2年目。3度の打点王に輝いた大砲も、昨季は計73試合出場で打率.177、7本塁打、20打点にとどまった。勝負の1年に向け、調整は順調な様子。球団公式インスタグラムでも、さらにたくましくなった体で強烈なフリー打撃を披露している。“気配”が漂う大将は、華麗に再起を果たせるか。

チームメートにも、結果が求められるベテランがいる。DeNAからFA権を行使して巨人に加入した井納翔一投手は移籍1年目の昨季、わずか5試合登板で0勝1敗、防御率14.40と苦しんだ。同じくDeNAから巨人に移籍した梶谷隆幸外野手も、故障の影響で61試合出場、打率.282、4本塁打、23打点にとどまった。新天地で真価を見せるシーズンだ。中田と井納は主力のS班、梶谷は3軍からスタートする。

阪神の藤浪晋太郎投手は、一進一退のシーズンが続いている。昨季は開幕ローテ入りを果たすも、シーズン通して安定した姿を見せることはできず。救援での登板もあり、21試合で3勝3敗4ホールド、防御率5.21だった。10勝を挙げて鮮烈だったルーキーイヤーからはや9年。キャンプは1軍スタート。苦しみから抜け出す兆しを見出したい。

常勝軍団の三塁を守ってきたソフトバンクの松田宣浩内野手は近年、出場機会を減らしている。39歳シーズンを迎えた“熱男”は、バットで頼もしさを示して再び存在感を増せるか。2018年から2年連続で本塁打王に輝いた西武の山川穂高内野手も、ここ2年間は24本塁打ずつと圧倒的な姿は見せられていない。再ブーストの1年としたいが、新型コロナウイルス感染によってキャンプには参加せず残留となった。

中日の右翼を担ってきた平田良介外野手は昨季、この10年間ではワーストとなる21試合出場に終わった。10月には自身のインスタグラムで「異型狭心症」と診断されたことを公表。オフには大減俸で契約更改した。ただ、自主トレでは充実の調整ができた様子。外野陣には生きのいい若手が多数いる中で、2軍スタートで実戦への準備を整える。実力はこれまで証明してきた顔ぶれなだけに、わずかなきっかけで大きく変わる可能性もある。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2