"20世紀最大の巨匠"イングマール・ベルイマンが暮らし、傑作を生んだ島を舞台に紡ぐ、創作活動も夫婦関係も停滞中の映画監督カップルの物語『ベルイマン島にて』(ミア・ハンセン=ラブ監督)が公開決定

第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され高評を得た、ミア・ハンセン=ラブ監督の最新作『BERGMAN ISLAND』が、邦題『ベルイマン島にて』として日本公開されることが決定した。 今や名実ともにフランスを代表する女性監督のミア・ハンセン=ラブ。彼女自身が熱狂的ファンであるイングマール・ベルイマンが愛した島を舞台に描くひと夏の物語。併せてポスタービジュアルと場面写真が解禁となった。 スティーヴン・スピルバーグやマーティン・スコセッシなど、今日の巨匠と呼ばれる映画監督たちに多大な影響を与えた“20世紀最大の巨匠”イングマール・ベルイマン。彼の熱狂的な支持者の一人であるミア・ハンセン=ラブ監督が、ベルイマンの原風景と言われるスウェーデンの島を舞台に最新作を撮影。 時は現代、映画監督カップルのクリスとトニーは、アメリカからスウェーデンのフォーレ島へとやって来た。クリスは認められてまだ日が浅く、パートナーのトニーはすでに名を成している。創作活動にも互いの関係にも停滞感を抱いていた二人は、敬愛するベルイマンが数々の傑作を撮ったこの島でひと夏暮らし、インスピレーションを得ようと考えたのだ。 やがて島の魔力がクリスに作用し、彼女は自身の“1度目の出会いは早すぎて2度目は遅すぎた”ために実らなかった初恋を投影した脚本を書き始める。それでも結末だけはどうしても思い浮かばず悩むクリスだったが、島で見つけた新しい暮らし方や思いがけない出会いが、彼女の心模様を変えていく──。 ミア・ハンセン=ラブ自身と彼女の元パートナーの実体験を彷彿させるクリスとトニー。クリスに扮するのは、アカデミー賞®6部門にノミネートされた『ファントム・スレッド』で、ダニエル・デイ=ルイスと堂々たる共演を果たしたヴィッキー・クリープス。トニーには世界的大ヒット作『海の上のピアニスト』のティム・ロス。劇中劇として映像化されるクリスの次回作には、『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカと『パーソナル・ショッパー』のアンデルシュ・ダニエルセン・リーが登場する。 実在した巨星ベルイマンの人生、実際に多くの映画ファンが訪れ聖地となったフォーレ島、その島で展開される監督カップルのフィクション、劇中劇として紡がれるストーリー、そこに落とされるミア・ハンセン=ラブ本人の影──現実と虚構が入り混じり、その境目が曖昧になっていく。「それこそが映画であり、人生なのでは?」と、観る者にこの物語の深い味わい方を投げかけ、北欧の離島での毎朝目覚める度にワクワクするような新たな旅暮らしに連れ出してくれる、稀有なる映像体験をあなたへ──。

今回解禁されたポスタービジュアルと場面写真では、同じ景色を見ているようでどこか心がすれ違っているかのような表情を見せるクリスとトニーが切り取られている。 さらに、創作ノートをモチーフにしたデザインのポスタービジュアルの下段に配されているのは、劇中劇の主人公エイミー。初恋の相手を前にして揺れる内面を隠し切れない表情が印象的だ。他にも奇岩が屹立した荘厳な自然や郷愁を誘う風車が収められている。また、ベルイマンが公私ともに過ごした赤と白のコントラストが鮮やかな家屋や、木をふんだんに使用したインテリアには、映画ファンのみならず北欧デザインファンも胸を高鳴らさずにはいられないだろう。

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