【横浜M】仙台から加入のFW西村 深まる戦術理解「すごく充実して楽しい」

横浜Mに今季加入したFW西村=12日、横浜市内

 3年ぶりの王座奪還を狙うJ1横浜Mで新たな得点源として期待されるのが、仙台から加入したFW西村拓真(25)だ。2018年に11得点をマークし、その後は欧州リーグでもプレー。「アピールポイントはゴールへの姿勢や貪欲さ」。点取り屋として新境地を切り開こうと、キャンプ地・宮崎で精力的に体を動かしている。

 28日には2次合宿がスタートし、マリノスの「アタッキング・フットボール」への理解も徐々に深まっている。現在はクロスの入り方など細かな約束事を吸収している段階。「チームのやることが明確で、いろいろアドバイスをもらえている。すごく充実して楽しい」と手応えを口にする。

 愛知県出身で、富山第一高時代に全国高校選手権で富山県勢初の優勝に貢献した。15年に仙台でプロ生活を始め、17年のYBCルヴァン・カップでは最も活躍した若手に贈られるニューヒーロー賞を獲得。翌18年途中からCSKAモスクワ(ロシア)、ポルティモネンセ(ポルトガル)と渡り歩いた。

 国内2クラブ目に横浜Mを選んだのは、「新しい自分になりたい」との思いから。昨季のJ1最多得点を記録した攻撃志向のチームでは、「ゴール前の駆け引きに集中できる」という利点もある。持ち味のハードワークを生かせれば、前年の6得点から上積みも期待できそうだ。

 19年以来のタイトル獲得には、得点王の前田が抜けた大きな穴を埋める必要がある。

 「本当にアタックの回数が多いチームなので、いろいろなチャンスが来ると思う。ゴール前に入っていくことに常にフォーカスしたい」。ストライカーらしく、眼光は鋭い。

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