冬季五輪&センバツ&都立の星!

北京オリンピックの日本代表は、海外で行われる冬の五輪として過去最多の124人が出場します。しかし、1月29日の結団式では、会場で出席したのは広いステージの端に座る2人のみ。新型コロナの対策としてオンラインを活用し、会場の出席者を最小限に絞って開催されました。そんな中、旗手を務めるスピードスケートの郷亜里砂選手がしっかりと日の丸を受け取り、主将を務めるスピードスケートの高木美帆選手が決意を表明しました。

3月に行われる春のセンバツ高校野球。出場校を決める会議が行われた1月28日の午後3時すぎ、杉並区の国学院久我山に吉報が届きます。電話を受けて、すぐグラウンドに向かう国清校長。整列する野球部員たち。直前まで授業を受けていた部員も、学生服のまま駆けつけました。杉並区が歓喜に包まれたのと同じ頃、こちら千代田区ではその久我山に秋の東京大会決勝で敗れた二松学舎大付属が電話が鳴るのを待っていました。準優勝で選ばれるか、朗報を信じる選手たち天からの福音のように、鳴り響いた着信音。二松学舎大付属、春夏通じて2年連続10度目の甲子園決定です。東京の2チームが出場する春のセンバツは3月18日開幕です。

目黒区出身で、高校時代は都立雪谷のエースとして活躍した鈴木優。2014年にドラフト9位でオリックスに入団。「都立の星」として注目されてきましたが、去年、まさかの戦力外通告になりました。川崎市のジャイアンツ球場、合同自主トレで汗を流す、プロ野球人生が絶たれそうになったところを育成枠で契約してくれたのは、生まれ育った東京の球団・巨人でした。

移動中は笑顔で答えてくれた鈴木ですが、休む間もなく向かったブルペンでは、鬼の形相に。モチベーションを高める原動力は、巨人への恩返しの気持ちと、さらにもう一つ、それは、去年結婚した美里さんの存在です。仕事を辞めて夫を支えてくれた妻のために。守るべき家庭を持った男の、戦力外通告からの大逆転はこの右腕にかかっています。そんな鈴木が、サインとともにしたためた言葉は「感謝」。

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