次回の労使交渉は明日開催予定 ロックアウト終了に向けて前進なるか

日本時間12月1日限りで労使協定が失効してロックアウトに突入して以来、丸2カ月が経過しようとしている。今月中旬からスプリング・トレーニング、今月下旬にはオープン戦がスタートする予定だが、ロックアウト終了の気配はなく、予定通りの開催が危ぶまれている。「ジ・アスレチック」によると、予定通りのスプリング・トレーニング開催は「明らかに危機的状況にある」という。そんななか、日本時間2月2日に1週間ぶりとなる本格的な労使交渉が行われる予定であることが明らかになった。

1月に入ってからの複数回にわたる労使交渉で双方が部分的に譲歩し、合意に向けて一歩前進したことが報じられているが、「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者とエバン・ドレリッチ記者によると、まだ双方は多くの問題について意見が大きく分裂したままだという。予定通りに日本時間4月1日に2022年シーズンを開幕するためには3月はじめまでにロックアウトが終了していることが必要であると考えられており、2月は2022年シーズンの行方を大きく左右する重要な1カ月となる。

メジャーリーグ選手会はこれまでのメジャーリーグ機構による提案を「2016~21年の労使協定よりも(選手会にとって)不利なもの」と考えているようだ。ジャイアンツの選手会長を務めるオースティン・スレイターは、機構側からの提案を「不誠実な煙幕」と表現。要するに、選手会に対して譲歩しているように見せかけて、実際のところは自分たちにとって不利益となるものを受け入れようとしていないということだろう。

FA制度や年俸調停制度に加え、ポストシーズン拡大、国際ドラフト、ぜいたく税、最低保証年俸、収益分配制度、ドラフト指名順など、話し合いが必要なテーマはまだ数多く残されている。「ジ・アスレチック」が報じているように、予定通りにスプリング・トレーニングを開催するのは難しい状況であり、無事にシーズン開幕を迎えられるかどうかについても雲行きは怪しい。明日の労使交渉で有意義な話し合いを行い、ロックアウト終了に向けて大きな一歩を踏み出すことはできるだろうか。

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