新潟県が長岡市内に設置した入院待機ステーションを報道陣に公開

患者役の職員が血圧や体温を測るなどした

新潟県は主に入院先が決まらない患者を一時的に受け入れる目的で、新潟県長岡市内に今週中にも開設する入院待機ステーションを、1日に報道陣向けに公開した。設置主体は新潟県、運営主体は長岡医師会となる。

入院待機ステーションでは、酸素投与などの必要な処置を行うほか、医師が対面診察を行い、入院加療が必要か自宅療養の継続かを判断することになる。

入院待機ステーションを利用するかどうかは、入院調整を行う医師が判断する。酸素の投与が必要な状態になっているなど、重症化のおそれがある中等症の人が主な対象となる。

深夜など病院の入院受け入れ体制が手薄な時間帯などが対象で、原則1泊の利用となる。医師1人、看護師2人が常駐し、定員は最大で20人まで増やせる設備がある。また今後、入院待機ステーションを県内の別の場所へ設置する予定は現段階ではないという。

この日は、デモンストレーションとして、患者役の職員が血圧や体温を測ったりしたあと、タブレット端末に送信された数値を確認していた。患者は心電図計を胸に貼り付けており、医師がタブレットを見ることで、患者と接触することなく24時間体制で体調を確認できる。

新潟県感染症対策・薬務課の星名秋彦課長は「現在は子供や10代の感染が多い。県内は3世代同居が多いので、高齢者がかかると重症化リスクがある。病床がひっ迫した際の態勢を早めに整備することで、県民の安心に繋げたい」と話した。

新潟県感染症対策・薬務課の星名秋彦課長

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