<レスリング>2028年ロサンゼルス・オリンピックで女子ビーチ採用の可能性が上昇

 

2028年にも採用される可能性が浮上したビーチレスリング

 2028年ロサンゼルス・オリンピックでは、女子ビーチレスリングが導入されて出場選手数が拡大する可能性があることが、ハンガリー・レスリング協会や米国メディアの報道などで分かった。

 2024年パリ・オリンピックは、史上初めて全競技を通じた男女選手数が同じとなる大会だが、レスリングは男子192選手(各スタイル96選手)、女子96選手で、最も大きな男女差のある競技となってしまった(新体操とアーティスティックスイミングが女子のみで、サッカーの男女差数と男子グレコローマンによって、全体の男女数は同じになる=関連記事)。

 UWWは国際オリンピック委員会(IOC)からこの是正を求められており、男子グレコローマンに対する種目として女子ビーチの導入案が以前からあった。

 ハンガリー協会は、1月に行われた世界レスリング連盟(UWW)執行部会議で、IOCによる市場調査でレスリングの注目度は高く、2028年ロサンゼルス大会ではビーチが導入されてレスリングの選手数が拡大する可能性がある報告がなされたことを掲載。

女子ビーチ採用の可能性を報じる米国レスリング・サイト「Flo Wrestling」

 米国・ロサンゼルスに拠点を置くテレビ会社「アレン・メディア・ブロードキャスティング」は昨年、米国協会のブルース・バウムガードナー会長の「2028年、レスリングは砂浜に向かう可能性があります」との発言や、米国のレスリング・サイト「Flo Wrestling」のカイル・クリグマン記者の「女子ビーチが2028年のオリンピックで実施される可能性があります」とのコメントを紹介。

 「Flo Wrestling」では昨年12月2日の記事で、「現在の3スタイル実施は、あと10年以内に終わるでしょう。女子ビーチは、2028年ロサンゼルス大会のテーブルにあります。これが現実になれば、男女各2スタイルが実施されます」と、かなり突っ込んだ内容の記事を掲載している。

 その記事中、米国協会のリッチ・ベンダー事務局長は「オリンピックは、男女に同じチャンスを提供するべきです。私は、UWWが女子ビーチをオリンピック種目にするべきだ、と考えていることを知っています。私も可能だと思います」と発言している。

 IOCは各競技の男女の「選手数」を同じにすることを要求しており、同一種目・同階級の実施は求めていない。

 なお、UWWは2019年にスタートしたビーチのワールドシリーズの2022年の日程を、下記の通り発表した。

5月28日(土)~29日(日):ウクライナ・オデッサ
6月18日(土)~19日(日):スペイン・サンセンショ
7月1日(金)~2日(土):フランス・サン ローラン・デュ・ヴァール
7月9日(土)~10日(日):ギリシャ・カテリニ
9月3日(土)~4日(日):ルーマニア・コンスタンツァ

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