沖縄本島、1人からの感染者数0.86 医療・介護の現場は厳しさ続く

 沖縄県疫学統計・解析委員会は1日、先週(1月24~30日)の新型コロナウイルス新規感染者6851人に基づく、1人の感染者から何人に感染が広がったかを示す実効再生産数は本島が0.86となったと発表した。1.48となった八重山地域を除き、県内の流行はピークを過ぎたと考えられるという。また、1月中に新型コロナで亡くなったのは5人で、年齢別では90代4人、70代1人になるという。

 入院患者は1月30日時点で456人、福祉施設の感染者は268人と増加しており、今後も医療と介護の現場では厳しい状況が続くとした。

 重症化しにくいと言われる変異株「オミクロン株」でも、80歳以上の感染者は3割以上が入院を必要とすることから、県疫学統計・解析委員会では「いまだに脅威の感染症」と強調。基礎疾患の悪化や細菌性肺炎の合併が多く認められるため、感染者が多く発生すると、軽症者の割合が高くても医療への負荷は大きいとした。

 今週(1月31日~6日)の新規陽性者は4千~6千人で、入院患者は450~500人になると見込んでいる。

 (嘉陽拓也)

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