節分の縁起物「カナガシラ」 長崎で水揚げピーク

節分の縁起物とされるカナガシラ。威勢のいい掛け声が響く中、仲買人が競り落としていった=長崎市、長崎魚市場

 2月3日の節分に食べると縁起が良いといわれている、カナガシラ(金頭)の水揚げが長崎市京泊3丁目の長崎魚市場でピークを迎えている。1日の早朝、競り人の掛け声が響き、同市内の小売店に出荷された。
 カナガシラはお金がたまる縁起物として同市では節分の時期に煮付けで食べる風習がある。また方言で「ガッツ」の別名があり、正面から見ると鬼の顔に似ていることから食べると邪気をはらうとされる。
 1日は110箱(1箱10キロ)が入荷し、1キロ当たり400円。普段はかまぼこの原料として1キロ当たり200円ほどで取引されているが、節分の時期は需要が高まるため相場は例年、数倍に上昇するという。
 長崎魚市企画課の多喜田克彦課長代理(47)は「白身魚で淡泊な味わい。伝統食として若い人も食べてほしい。新型コロナウイルス禍だが、病を退け健やかな1年を過ごしてもらえれば」と話した。


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