2月19日より劇場公開される、笠松将が主演し、阿部純子がヒロインを務める映画「リング・ワンダリング」から、主人公の草介（笠松将）が出会った不思議な娘・ミドリ（阿部純子）の家で、家族団らんに混ざり「どじょう鍋」をつつくシーンの本編映像が公開された。
東京の下町にある、古い家屋の茶の間に通された草介は、「どじょう鍋」を囲む家族団らんの夕食に招かれる。食べたことのないどじょうになかなか手を出せない草介だったが、安田顕演じる父・青一に「うまいぞ。夏が旬っていうけど、泥鰌（どじょう）掘る、は冬の季語にもなってるくらいでな。冬眠しているやつを泥から掘り出すんだ。脂が乗ってて、骨も柔らかい」と勧められ、意を決して口にする。思いがけない美味に「うまいです」と答える草介に、すかさず青一は「だろ？！」と得意げな表情を見せる。
安田と共演した笠松は、「撮影中は何か盗めるものはないかと、安田さんの立ち振る舞いを見ていました。安田さんは監督とも話し合われて意図を汲み、すぐに自分の演技に取り込んでいたり、自分の中から生まれた感情をこれ以上ない形で表現されていたりと、勉強になることが多かったです」と、安田の演技に魅了されたことを語っている。また、娘・ミドリ役の阿部は、「たった一言のセリフだけでもそのキャラクターの物語が透けて見えてくるというか、立ち振る舞いやミドリに見せる背中から役柄の重みを感じました」と明かしている。
金子雅和監督は安田顕について、「ミドリの父・青一には、重みと温かさを併せ持つ役者さんの存在が必須でした。 撮影後、安田さんは「この映画の脚本は、すべての台詞に意味がある」と仰いましたが、さり気ないお芝居ひとつひとつが、映画全体を根っこのように支えて下さったと感じています」と、安田の存在感についてコメントしている。
「リング・ワンダリング」は、東京の下町で漫画家を目指す主人公・草介が、不思議な女性・ミドリとの出会いを通して、東京という土地に眠る過去の記憶や命の重みを知ってゆく、幻想的な物語。絶滅したニホンオオカミを題材に漫画を描いている草介は、逃げ出した犬を探す不思議な娘・ミドリと出会う。転倒しケガをしたミドリを彼女の家族が営む写真館まで送り届けるが、そこはいつも見る東京の風景とは違っている。笠松将が主人公の草介を、阿部純子がミドリ役と草介が描く漫画のヒロイン・梢の2役を演じている。監督は、「アルビノの木」の金子雅和が務めている。
【作品情報】
リング・ワンダリング
2022年2月19日（土） 渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国公開
配給：ムービー・アクト・プロジェクト
©2021 リング・ワンダリング製作委員会
