復帰直前の沖縄〈50年前きょうの1面〉2月3日「横井さん、31年ぶり帰還」―琉球新報アーカイブから―

 1972年5月15日に沖縄が日本に復帰してから今年で50年。27年間のアメリカ施政権下から脱して「祖国」の日本に戻るカウントダウンが進む中、本土との格差是正、自衛隊配備や米軍基地の取り扱い、ドル―円の通貨切り替え問題、初の知事選など、大きな歴史のうねりに翻弄される島の住民は山積する課題に直面する、そんな時代だった。復帰した後の沖縄の発展を展望しつつも、さまざまな制度変更にさらされる行政と政治。琉球新報の紙面もその歴史の一日一日を刻んでいった。
 
 
 1972年2月3日の琉球新報1面トップは、「横井さん、31年ぶり帰還/〝恥ずかしいながら、生き長らえて…〟」との見出しで、グアムから帰国した元日本兵の横井庄一さんの様子を伝えている。
 その下には「衆院沖特委が流会/定数不足続きそう/〝沖縄の声〟反映困難に」との見出しで国会の状況を報じている。記事中では「国会における沖縄ムードの低下に伴って〝開店休業〟という状態が続きそう」と見通しを示している。
 2番手の左肩位置には「札幌五輪きょう開幕」と札幌冬期五輪の開幕を伝える共同電を配している。
 
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 琉球新報デジタルは沖縄の日本復帰から50年となる2022年1月から、1972年5月15日の日本復帰に向かう沖縄の様子を日々伝える当時の琉球新報紙面を、琉球新報アーカイブから転載して紹介していきます。

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