目標金額の3倍超えも!オンライン催事で石垣の特産品PR 1900人が購入、総額1400万円

 新型コロナウイルス感染症の影響で県内各地で経済活動が停滞する中、石垣市は、特産品をPRし購入を呼び掛ける催しを応援購入サービス「マクアケ」で開いた。期間中の購入者は延べ1930人、購入総額は約1400万円となり、マクアケの地域関連イベントでは過去最大規模の成果を達成した。関係者はコロナ収束後を見据え、新たな販路拡大や誘客につなげたい考えだ。 離島の自治体は観光関連の対面サービス業の割合が高く、事業者の売り上げ確保が困難な状況になっている。石垣市は同市商工会や同市観光交流協会、中小企業基盤整備機構と連携し、観光関連事業者の支援を通じた地域活性化の取り組みを2021年6月から始めた。「オンライン催事」を開催しているマクアケの活用もこの取り組みの一環。

 石垣市などは2021年11月下旬から約2カ月間にわたってプロジェクト23件を掲載した。それぞれ応援購入の目標金額を設定しており、約8割に当たる18件が目標を達成した。マクアケの担当者は「他のオンライン催事と比較して、東京や大阪といった大都市エリアからのサポーターが多い」と指摘し、県外需要の獲得につながっているとの見方を示した。

 泡盛メーカーの請福酒造(漢那憲隆社長)は、先島地方の黒糖を使った県産ラム酒を開発し出展。応援購入は目標金額50万円を3倍以上超える約166万円となった。

 漢那社長は「ラムは外国人観光客も飲んでくれると思う。高い評価を得られて、自信を持って生産することができる」とアフターコロナを見据え手応えをつかんだ。

 石垣市商工振興課の西盛東二主査は「県外のサポーターからは『コロナが収束したら、ぜひ石垣を訪れたい』というコメントも寄せられており、今後の観光誘客につながっていると思う。今回の総括をして、次年度には2度目の開催も検討したい」と話した。

 (小波津智也)

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