「諫早こども食券」今年も NPO法人が引き継ぎ 寄付金、提携店を募集

こども食券プロジェクトのイメージ

 「子どもの貧困問題」を受け、長崎県諫早市で諫早青年会議所(諫早JC)が昨年初めて企画し好評だった「諫早こども食券プロジェクト」が、地元のNPO法人が理念を引き継ぐ形で今年も継続されることになった。食券配布に向け、プロジェクトの原資となる寄付金や、子どもたちに食事を提供する市内の提携飲食店を募っている。
 同プロジェクトは「地域全体で子どもを支え育てる」ことを理念に、コロナ禍で困窮している家庭への子育て支援にもつなげようと発案。食券を市母子寡婦福祉会会員向けの「ひとり親家庭応援分」と、一般家庭向けの「自由配布分」に分けて無料配布した。
 子どもたちは提携飲食店で食事やテークアウトができ、使用食券は同JCが1枚500円で換金。初年度(配布・使用期間は昨年5月10日~10月末)は41店が協力し、寄付金や同JCの拠出金で1万食分を提供した。
 単年度事業だったが、継続を求める声が子育て世代や飲食店からも強く、2年目は地元のNPO法人シームレス(上野辰一郎理事長)が引き継ぐことになった。同プロジェクトに取り組んだ同JCの関係者らも会員として参加。4月1日からの食券配布(市内の3歳~中学生が対象)に向け、市内外からの寄付金、市内の提携飲食店を募集している。
 上野理事長は「町中の飲食店が『子ども食堂』になるプロジェクト。子どもの貧困対策の一助となるよう、全国に広がればと願う。そのためにも2年目を成功させたい」と話す。
 詳細は特設サイトで紹介。問い合わせはシームレス(電0957.46.6464)。


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