沖縄署騒動1週間、双方主張「決め手」欠く…暗い現場に目撃者なし

 沖縄市宮里の路上で、バイクで走行中の男子高校生(17)と、沖縄署の男性警察官が接触した件は3日で発生から1週間を迎える。双方の主張する事実関係には、依然として食い違いが生じている。接触当時、現場は夜間で暗く、目撃者もいなかった。県警は事実関係の特定に至っていない。
 県警は1月31日、科学捜査研究所に男性警察官が所持していた警棒や着衣のDNA鑑定、微物鑑定を依頼。今後、鑑定結果などを基に、接触当時の詳しい状況を調べる。また、接触時のバイクの速度や衝撃の強さなどを検証するとしている。
 これまで県警は、複数回にわたり男性警察官から当時の状況を詳しく聞いている。県警によると、警察官は「故意にけがを負わせるような行為はしていない」と主張。走行中のバイクを停止させようとした際に接触し、手をはじかれた。「一瞬のことで分からない」などと話している。
 一方、男子高校生は親族に、「突然、警察官が暗闇から出てきて、警棒のような物で殴られた」と話し、身の危険を感じ走り去ったと説明している。
 県警は高校生の容体の回復を待って、詳しく事情を聞く方針。事実関係の検証を急いでいる。
 
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