いまだ無所属「NPB復帰は正直厳しい」 現役にこだわる牧田和久が見据える“進路”

楽天から自由契約となった牧田和久【写真:小谷真弥】

NPB復帰を目指して古巣・日本通運グラウンドで自主トレ「やるだけのことをやりたい」

楽天から自由契約となった牧田和久投手がFull-Count編集部のインタビューに応じ、現役続行への熱い思いを打ち明けた。NPB復帰を目指し、古巣の社会人・日本通運のグラウンドで自主トレを継続。無所属となっている現在の心境や状態、国内の独立リーグや海外挑戦を視野に入れていることなど包み隠さずに語り尽くした。

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寒風吹き荒ぶグラウンドで関係者と2人だけの自主トレ。例年とは違った“孤独”な2月。牧田は前だけを見据え、言葉をつないだ。

「今までと違う状況ではありますけど、今まで通りしっかり身体を作ってやっています。確かにモチベーションを保つのは非常に難しいことではありますが、プラスのことだけを考えて。マイナスなことを思っているとマイナスな結果にしかならない。とにかくプラスにプラスに考えてやっています」

NPB球団からオファーはなく、無所属のまま球春到来となった。年明けから4、5勤1休のペースでトレーニング。1月中にブルペン入りするなど、昨季までと同じ強度の練習メニューで汗を流している。

「7、8割くらいは来ているかなと思います。例年は7、8割くらいでキャンプに入り、キャンプやオープン戦で徐々に上げていき、開幕に合わせていく感じでした。NPB復帰は正直、自分でも厳しいと分かっています。ただ、不完全燃焼ですし、やるだけのことをやりたいと思っています」

厳しい現実と向き合いながら闘っている。

国内の独立リーグや海外挑戦も視野に入れている【写真:小谷真弥】

2軍では無双も、戦力外は想定内「1軍で結果を出してナンボの世界なので」

昨季は2軍で29試合登板で防御率0.33と圧倒したが、「なかなか上から呼ばれなかった」。1軍では17試合に登板して防御率3.31。昨年10月26日、楽天から受けた戦力外通告は想定内だったという。

「2軍でああいう成績だったんですけど、やっぱり1軍で結果を出してナンボの世界なので。『おそらくあるかな』と思っていました。(今年38歳で)年齢も年齢ですし、2年契約最終年で結果も出せていなかったので。前日に球団関係者から『仙台に来てくれ』と言われた時は、『やっぱりか』という感じでしたね」

現在は国内の独立リーグ球団や海外リーグから連絡をもらっている。2012年MVP左腕の吉川光夫、このオフに連絡を取り合ってきた元日本ハムの秋吉亮ら実績のある投手たちの去就が決定。自らも決断しなければならないが、心中は揺れ動いているようだ。

「NPBに戻りたい気持ちもありますし、まだまだ自分はやれるというのもあります。どこへ行っても、(所属する)チームやファンのために投げたいと思っています。だから、今は引退することは考えないです。いろんな経験をして、ゆくゆくは指導者として色々と教えていけたらとも思っています」

日米通算372試合登板(NPB345登板、MLB27登板)を誇るサブマリン。現役続行への思いは決して揺るがない。

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(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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