長さ1メートルの“特大恵方巻き” 長崎「握りのはやし」 施設の子らに贈る

“福の訪れ”を願って作った約1メートルの恵方巻き=長崎市岩屋町、握りのはやし

 節分の日の3日、長崎市岩屋町のすし店「握りのはやし」は長さ約1メートルの恵方巻きを作り、児童養護施設など市内4カ所に無償提供した。企画した店主の林健一さん(38)は「手作りの味を喜んでもらえれば」と笑顔で話した。
 当初、施設の子どもたちを集めて恵方巻き作り体験教室を開くはずだったが、コロナ禍で年始早々に中止が決定。「恵方巻きはすし屋のお祭り。何か力になれないか」と企画した。提供先の1カ所は老人ホームのため「長生きしてほしい」という願いも込めて1メートル級の特大サイズに初挑戦した。

息を合わせてすしを巻き上げる林さん(中央)ら

 同日午前0時ごろ、従業員の杉本涼さん(22)、飲食店仲間の吉田裕貴さん(38)の3人で本格的に作業を開始。通常サイズの販売用約750本も同時に作りながら、海苔6枚をシャリでつなぎ合わせ、卵や県産のアナゴなど7種類の具材を盛り付けた。最後は息を合わせて巻き上げ、形が崩れないようにすだれで包装。計8本を仕上げた。
 林さんは「コロナ禍でも楽しい1年になるよう皆さんに福が訪れてほしい」と願った。


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