「誠に遺憾」「残念」 大糸線南小谷―糸魚川駅間「廃止も視野」報道で 米田市長臨時会見

 JR西日本が3日付で出した大糸線南小谷―糸魚川駅間に関するプレスリリース(報道発表)「大糸線沿線の活性化および持続可能な路線としての方策検討の開始について」を受け、「廃止も視野に入れ検討している」とした一部報道の内容に対し、米田徹市長は4日に臨時記者会見を開き、「誠に遺憾である」と抗議した。

2月4日撮影

 会見で米田市長は、報道発表で示されている「大糸線利用促進輸送強化期成同盟会」内に設置される振興部会は、JR西日本からの提案を受け「沿線自治体や関係者の皆さんと協議を重ね、地域の活性化に向け持続可能な路線となるため、幅広い論議が必要との認識から設置するもの」と説明。文言は「前向き」で、「廃止」とは一切触れられておらず、「今回の報道内容は、大糸線を生かした地域の活性化に向けていく取り組みという、われわれの認識とは大きく異なっており、誠に遺憾」と強調した。

臨時記者会見を開き、大糸線南小谷―糸魚川間の「廃止も視野」報道に対し「遺憾の意」を表明する米田市長(4日、糸魚川市役所庁議室)

 JR西日本に対しては「このような報道に至った経緯などの説明を求めていく」と言及。今後の在り方については「しっかりと期成同盟会の中で協議をしていきたい」との意向を示し、「誠に残念(な結果)」と繰り返した。

 プレスリリースを受け米田市長は3日、北陸新幹線と接続する大糸線の公共インフラ価値を踏まえ、「現在は大町以北の皆さまと大糸線、沿線地域の活性化に向けた活動を行っているところだが、これらの活動をさらに広げる形で、新たに設置される振興部会に参画し、新潟・長野両県、沿線関係者の皆さまとともに持続可能な路線となるよう取り組んで参りたい」とのコメントを発表していた。

 「廃止」報道に「寝耳に水。なぜこのような話になるのか」と米田市長。質疑応答で報道陣から「報道内容に対する遺憾か、JR西日本の発表に対する遺憾か、両方に対する遺憾か」と確認があり、米田市長は「本日(4日)このような状況になっており、非常に驚いている。このようなことになるとは、思っていなかった。その辺りが(前日3日と)大きく変わっている」と指摘し、廃止報道と、報道に至った経緯に対する不信感を示した。

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