マンボウやしろ氏 又吉直樹に初小説の絶賛を懇願「ここまでほめるか!というくらい」

元お笑いタレントで、ラジオパーソナリティーや脚本・演出家として活躍するマンボウやしろ氏(45)が4日、都内で15日に刊行される初の書き下ろし小説「あの頃な」(角川春樹事務所)の発売記念トークショーをオンラインで開催。吉本興業の後輩で、芥川賞作家のピース・又吉直樹(41)がゲスト出演した。

TOKYOFMの人気番組「Skyrocket Company」のパーソナリティーを務め、ラジオで新型コロナウイルスを伝えリスナーの声を聞き続けてきたやしろ氏が、コロナ禍で抱えてきた思いを25本の短編小説に。未来からコロナ禍を振り返った時に「この数年は人間にとってどんな意味があるのか?」と問いかける内容だ。

やしろ氏は、小説のタイトルについて「あのコロナ…ダジャレです」と明かし「未来から見た現在をコンセプトにした短編集。コロナで起きてた変なこととか、困っていた人とか、苦しい人とか、得した人とか、報告書として書きたかった。物語として、なんとか形に残した」と振り返る。ネット上の意見や陰謀論なども徹底的に調べ上げたという。

約2年間かけて書き上げた初小説だが「芸人が小説書いたら、又吉と比較されるから。オレ怒ってるんだよ」と芥川賞作家にクレーム。「怒られても困りますよ…」と又吉が困惑すると、やしろ氏は続けて「絶賛してほしい。ゴリゴリの先輩後輩としてやってほしい。あの又吉直樹がここまでほめるか!というところまで」と懇願した。

やしろ氏は2016年に初著書となるエッセイ集「ブサイク解放宣言~見た目にとらわれない生き方のススメ」を刊行したが、重版には至らず。「(小説は)素直に(重版)したい!」と力を込めた。

又吉が「期待はしていただきたい。本当におもしろかったですよ。やしろさんが何か作品発表する時は期待しながら見てるんで、しっかり期待に応えて下さいました」と太鼓判を押すと、やしろ氏は「そこ、切り取ります!」と喜んでいた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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