小田原「ひそかに減塩」弁当が人気 塩分を過剰摂取する食文化改善のため栄養士が考案 市長も販売継続要請

減塩弁当をアピールする関係者=小田原市役所

 脳血管疾患の死亡率が神奈川県内トップの小田原市で販売が始まった減塩弁当が好評だ。発売2週間で約3千食を売り上げ、守屋輝彦市長は2日、弁当を販売するヤオマサの田嶋政嗣社長と小田原百貨店の神戸洋一社長に販売継続を要請した。

 「野菜たっぷり(ひそかに減塩)弁当」は、1月18日から両社の9店舗で販売をスタート。ヤオマサ6店舗で計2千食、小田原百貨店3店舗で800食以上が売れ、正午前に売り切れるケースも。ヤオマサ担当者は「注目度も高く、約40種類の弁当や総菜のうちトップ5に入る人気」と喜んだ。

 守屋市長は「日常生活で手軽に健康に気を使うことができる。今後も継続すれば、次のアイデアも生まれる」とさらなる展開を要望。ヤオマサはすでに第2弾のメニューづくりに着手しており、田嶋社長は「長く継続するなら飽きられないよう、2週間ほどでメニューを入れ替えていかないと」と前向きな姿勢を示した。

 同市の人口10万人当たりの脳血管疾患死亡率は2018年度で101.5人(県内平均65.9人)。塩分を過剰摂取する地元の食文化の改善のため、同市の管理栄養士が弁当のメニューを考案した。

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