楽天・浅村は2020年に32本塁打で自身初の本塁打王に輝いた
野球の華であるホームラン。映像で振り返ると、インパクト時に目の覚めるような「快音」が残っていることが多い。視覚的な面で言えば、打球の速度・角度、打者のフォロースルーやリアクションが醍醐味といえるが、聴覚の分野においても興奮を増幅させる要素は存在している。今回は「快音」に焦点を当てた動画「【ASMR】睡眠用パ・リーグ強打者たちの本塁打音『心地よい、響き』Presented by nishikawa」の第2弾。特に印象に残った3本のアーチをピックアップする。
【イヤホン必須?】見るだけじゃない…聴いても楽しめる“快音本塁打”の映像
まずは昨年7月6日、楽天・浅村栄斗内野手の本塁打を紹介する。オリックス・本田仁海投手のスライダーに豪快なスイングを見せた。インパクトと同時に響き渡った乾いた音と、ボールが描いた高々とした放物線も相まって、まさに打った瞬間それと分かる一発となった。本田は打球の行方を追い、呆然としていた。
浅村は2020年に短縮シーズンながら32本塁打を記録し、自身初の本塁打王に輝いた。2021年は18本塁打に減少したが、故郷の大阪で放った圧巻の一発は、まさに“快音”と形容できる打球音とともに、浅村のホームランバッターとしての能力の高さを誇示した。
日本ハム・今川は和田から放ったプロ初安打が初本塁打となった
次は9月12日に日本ハム・今川優馬外野手が記録した一打。NPB通算143勝のソフトバンク・和田毅投手が投じた内角低めの速球を鮮やかにさばくと、乾いた音とともに打球は左翼席上段まで飛んだ。バットコントロールの巧みさと持ち前のパワーが詰まった一撃は、今川にとって記念すべきプロ初安打でもあった。新人の昨季は1軍で打率.071と苦戦したものの、2軍では打率.310。北海道出身の和製大砲候補が放った強烈な一発は、ブレークを期待させるのに十分なものだった。
最後はソフトバンク・リチャード内野手が、9月22日にロッテ・東妻勇輔投手から放った一発だ。身長189cmで長いリーチを持つリチャードは、外角低めのボールも苦にしない。軽やかなスイングから生み出された打球は、快音とともに舞い上がり、左翼席へ吸い込まれた。この時ZOZOマリンスタジアムは左翼方向から風速8メートルの逆風が吹いていたが、豊かな才能を持つ長距離砲には関係なかった。
2020年の本塁打王に、飛躍が待たれる2人の若手。今回取り上げた3人は、いずれも今季の本領発揮が期待される存在だ。響き渡った強烈な「音」は、期待値をより高めるだけの理由にもなる。プロの舞台で繰り広げられる真っ向勝負によってもたらされる、胸のすくような快音。2022年シーズンは、どの選手がそんな「音」を生み出してくれるだろうか。今からその光景が楽しみでならない。
【イヤホン必須?】見るだけじゃない…聴いても楽しめる“快音本塁打”の映像
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(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)