十三マーイに琉球手まりを  那覇の金城さん 孫の健康願い

 女子の健やかな成長を願い、数えで13歳となる女の子へ祖母や母が手まりを贈る「十三マーイ」の風習に合わせ、那覇市の金城順子さん(80)は5日、お手製の「琉球手まり」を孫の金城愛来(あいら)さん(11)=那覇市立神原小5年=に贈った。朱や黄、緑、紫などの鮮やかな綿糸の三つの菱が組み合わさる柄が特徴の、唯一無二の一品だ。着物姿で受け取った愛来さんは「頑張って作ってくれたことが見て分かる。いつか自分の子にも渡して受け継いでいきたい」と、大切そうに手で包み込んだ。 順子さんは20年ほど前に琉球手まり作りを学び始めた。これまでもバザーや、かつて会長を務めた沖縄国際婦人クラブの国際親善の場で提供しては喜ばれてきた。

 「この子が好きな色を考え、将来元気で暮らしてほしいとの思いを込めた」と話す。一つ作るのに1週間程度かかるといい、製作に込めた愛情は相当なものだ。

 順子さんに作り方を教えた琉球手まり保存会代表の宮城玲子さん(78)は「色がきれいなので、作っていて元気になれる。コロナ禍で自粛生活が続く中、家族やお孫さんのために作ってあげてほしい」と輪の広がりに期待を込めた。

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