F1のドメニカリCEO、新規則導入の2022年は「より多くのドライバーが優勝やタイトルを争えるかどうか」に注目

 F1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリは、7度の世界チャンピオンであるルイス・ハミルトン(メルセデス)が引退せずに、2022年シーズンはタイトルを賭けてマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に挑戦することを望んでいる。しかし彼はさらに多くのドライバーがステップアップして、2021年に圧倒的優位にあったこのふたりを限界まで追い詰めることも望んでいる。

 ハミルトンの去就については現在のところ不明確だが、ドメニカリは、37歳のハミルトンがレースを続けることを求めている。2021年はハミルトンとフェルスタッペンがそれ以外のドライバーより抜きん出ていたが、より多くの競争が行われることがF1にとって利益になるだろうとドメニカリは感じているという。

「もちろん戦いが続くことを心から望んでいる」とドメニカリは『BILD』に語った。「2021年はマックスとルイスのおかげで大きな関心が集まった」

「しかし私は他のドライバーたちもタイトル争いに参戦できるように望んでいる。現在は若く才能あるドライバーが数多くおり、フィールドは非常に強力だ」

「そのため現在注目しているのは、新マシンのおかげでより多くのドライバーが優勝とタイトルをかけて戦えるかどうかということだ」

2021年F1第11戦ハンガリーGP セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)とエステバン・オコン(アルピーヌ)
2021年F1第14戦イタリアGP ダニエル・リカルド(マクラーレン)

 かつてフェラーリF1のチーム代表も務めたドメニカリは、ミック・シューマッハー(ハース)が将来フェラーリに入るポテンシャルを秘めていると考えている。また、ミックがフェラーリに加入するところを見たいと思っている。

「ミックは自分の仕事を非常によくやっている。2021年は彼のスキルを発揮できる優れたマシンがないことで苦しんだが、ハースの新車が彼の才能を示すチャンスを与えてくれることを期待している」

「私はフェラーリでミハエルと仕事をするという機会に恵まれた。もちろんミックのフェラーリ入りは、将来の素晴らしい展望になるだろう」

「現在のフェラーリにはシャルル・ルクレールとカルロス・サインツというふたりの素晴らしい若手ドライバーがいる。だがミックは準備ができているし、チャンスを与えられたら、彼はそれをつかむだろうと私は確信している」

2021年F1第22戦アブダビGP ミック・シューマッハー(ハース)

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