雪崩現場撮影 画像3次元化 ドローン活用 精度に期待 雪崩・地すべり研究センター 妙高市

 妙高市錦町2の土木研究所雪崩・地すべり研究センターは、雪崩をドローンなどのUAV(無人航空機)で撮影して画像を3次元化し、データ解析や対策検討に生かす研究に取り組んでいる。危険を伴う実地調査を回避でき、精度の高いデータが得られると期待される。

ドローン撮影で得られた妙高市内の山間部の3次元データ(雪崩・地すべり研究センター)

 雪崩は発生時に観測されることがごく少なく、規模や動いた雪量の把握は実地調査や空中レーザー測量によって行われることが多い。しかし、実地調査は観測地点までの往復に数時間を要し危険を伴うこと、空中レーザー測量はコストが高く時間がかかるため、ドローンのような小型UAVの活用が期待されていた。

スキー場でのドローンによる画像撮影(1月、エアフォートサービス提供)

 今年は妙高市の山間部やスキー場で20分程度ドローンを飛行させ、撮影した画像を3次元化。地形や地点間の距離などがコンピューター上で把握できることを確かめた。

 判田乾一所長は「雪崩現場を撮影して3次元化すれば、雪崩の規模や流下方向を知ることができる。対策工法の検討がスムーズになると期待される。近年は測量などでドローンの普及が著しい。雪崩の解析などにも活用してもらえたらいい」としている。

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