神奈川県茅ケ崎市浜見平に昨秋オープンした「ペットフォレスト湘南茅ケ崎店」は、犬猫を販売しないペットショップだ。県動物愛護センターで保護する犬猫の情報などを公開し、月に数回ボランティア団体らを招いた譲渡会を実施している。同店のスタッフらは「店舗で犬猫を購入する前に保護犬・猫の譲渡についても知ってもらい、ペットを迎えるにあたっての選択肢を増やしてもらえたら」と願いを込める。
同店を運営するペットフォレスト本部(横浜市港北区)は全国で23店舗を展開しているが、湘南茅ケ崎店は系列で初めて犬や猫の生体販売をしない店舗として昨年10月にオープンした。
「欧米諸国の動物の譲渡状況を参考にして生体販売に頼らない運営を模索している。時代に合った形で、飼い主が犬や猫と出会う場所を提供していきたい」(同本部)といい、同店で販売するのは鳥や魚などのみだ。
最近は新型コロナウイルスの影響で在宅時間が増えた人が、飼育を検討して来店することが増えている。店舗の入り口には県動物愛護センターや、同市を拠点とするボランティア団体など6団体の情報を告知し、店内には保護犬、猫と触れ合うためのイベントスペースを備えている。
12月と1月に団体を招いて計5回の譲渡会を実施し、10匹以上の譲渡が成立したという。昨年12月にオープンした東京都昭島市の昭島モリタウン店でも同様の形式を取っており、今後も広げていきたいという。