鷹・藤本監督が描く理想の打順 鍵を握る昨季ワースト出塁率だった「1番打者」

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

理想とする打順を組むために欠かせぬリードオフマンの存在

宮崎市の生目の杜運動公園で春季キャンプを行なっているソフトバンク。第2クール2日目の6日には、今季から指揮を執る藤本博史監督が理想の打順構想の一端を明かした。

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昨季はリーグトップのチーム打率.247、同2位の564得点を叩き出しながらも、8年ぶりにBクラスに沈んだ。点を取りたいところで、なかなか取れないジレンマに陥って落とした試合も多く、特にシーズン終盤は打線が繋がらず、歯車の噛み合わない試合も多かった。

巻き返しを図る今シーズン、藤本監督はどんな打順を組むのか。その構想の一端として「3番に柳田、4番は外国人、5番に栗原、6番に(中村)晃が理想です。晃が6番を打ってくれるのがありがたいんですけどね」と明かす。昨季は49試合で4番に入った柳田は3番、グラシアル、デスパイネのキューバ人助っ人を4番に据え、栗原、中村晃と続く打順を思い描く。

この中軸を組むために鍵となるのが1番、チームを勢いづけるリードオフマンの存在だ。昨季は三森が51試合、周東が37試合、牧原大が33試合で起用された1番打者の出塁率は.272と12球団で最低。2割台だったのは、ソフトバンクと西武の2球団だけと、チームの大きな課題になっていた。

藤本監督も「僕の頭の中での1番は出塁率の高い人。これは間違いないです。去年の三森では1番は打てません。2割4分で四球少ない、出塁率も低いではね」と語り、1番打者には3割中盤から後半の出塁率を望む。「三森には期待してるし、変わってくれると思うけど、三森が1番打ってくれると打線は組みやすい。そのためには出塁率を上げてもらわないと」と奮起を期待しつつ、期待値の大きい上林や中村晃の1番起用もプランとして用意している。

中村晃が1番になると、肝となる「6番」の選手に頭を悩ませることになる。理想的なのは三森や上林、牧原大といった面々が、1番としてお眼鏡に適う出塁率を叩き出してくれること。宮崎キャンプでは7日から実戦形式のシート打撃がスタートする。若手のアピールで、この“リードオフマン問題”の答えを見つけたいところだ。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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