3月7日の県立高全日制の学力検査まで、残り1カ月となった。試験当日を万全な体調で迎えるため、食事にも気を付けたい。ラストスパートをかける受験生に向けたおすすめの料理を、佐野日大短大総合キャリア教育学科栄養士フィールドの山崎敬子(やまざきけいこ)講師に聞いた。
今回紹介してくれるのは、サバのトマトグラタンと豚ひき肉のカレースープの2品。
サバには脳を活性化させるドコサヘキサエン酸(DHA)が多く含まれる。骨まで食べられる缶詰を使うことで、手軽にたっぷりとDHAを摂取できる。大豆には集中力を上げる効果があるほか、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンを合成するトリプトファンを含んでいる。ニンニクやトマトでサバの臭味をカバーしているので、苦手な人でも食べやすい。
受験へのストレスで、腸内が弱っている人にお薦めの食材がキャベツ。胃の粘膜を保護する作用があり、スープにしてたくさん食べたい。炭水化物の代謝を促進するビタミンB1を豊富に含む豚肉と一緒に煮込む。「スープで体を温めると心も温まる。受験当日の朝ご飯におすすめ」とアドバイスする。
験担ぎとしてよく言われる「試験前日のトンカツ」だが、「胃がもたれる可能性があるのでやめた方がいい」と指摘。その他、生ものや普段食べないものも避けよう。
試験当日のお昼は、緊張で喉を通らないこともあるだろう。小さいサイズのおにぎりを複数持って、調整できるようにしよう。「炭水化物は車でいえばガソリン。動力のもとなので、実力を発揮するためにも食べてほしい」と呼び掛けた。
【サバのトマトグラタン】
▽材料(2~3人分)
サバの水煮缶詰 1缶
カットトマト缶詰 200グラム
玉ネギ 1/2個
ニンニク 1かけ
シメジ 1/2房
大豆ドライパック 50グラム
シュレッドチーズ 100グラム
塩こしょう 適量
みそ 大さじ1/2
オリーブ油 大さじ1/2
ローリエ(あれば) 1枚
▽作り方
(1)ニンニクと玉ネギは薄切り、シメジはさいておく
(2)フライパンにオリーブ油とニンニクを入れて火にかけ、香りが出てきたら玉ネギを入れて炒める
(3)シメジ、大豆、トマト缶、サバ缶を汁ごと入れてサバは少し崩す。全体を軽く混ぜて煮詰める
(4)みそ、塩、こしょうで味を調える
(5)耐熱容器に入れ、上からシュレッドチーズを散らす
(6)トースターで焦げ目が付くまで加熱する
(7)お好みでドライパセリやドライバジルを振りかける
【豚ひき肉のカレースープ】
▽材料(4~5人分)
豚ひき肉 200グラム
玉ネギ 1個
ニンジン 1本
キャベツ 1/6個
カレー粉 大さじ1
コンソメ 2個
塩こしょう 適量
サラダ油 大さじ1
▽作り方
(1)鍋にサラダ油を入れて火にかけ、角切りにした玉ネギを炒める
(2)豚ひき肉、角切りにしたニンジン、塩こしょう、カレー粉を入れてさらに炒め、具材が全部かぶるくらいまで水を入れて強火にする
(3)ざく切りにしたキャベツとコンソメを入れて沸騰したら、火を弱めて野菜が柔らかくなるまで加熱する