新作は地元・横浜がテーマ 葉っぱ切り絵アーティスト・リトさん作品展開催

「何もないゼロだった僕がコンプレックスを得意に変えて、ようやく自分らしさを見つけられた」と語るリトさん=横浜市西区のそごう横浜店

 横浜市保土ケ谷区在住で「葉っぱ切り絵アーティスト」として活躍するリトさん(35)=本名・橋本賢治さん=の作品展が、同市西区のそごう横浜店6階で開かれている。地元で初めての展示には、1枚の葉の中に動物たちのユーモラスな世界が広がる作品など61点が並ぶ。

 リトさんは大学卒業後に複数の会社に勤務したが、要領が悪く職場になじめなかった。その後、発達障害の一つ、注意欠陥多動性障害(ADHD)と診断された。それをきっかけに、興味のあるものに高い集中力を発揮する特性を生かし、独学で「葉っぱ切り絵」の制作を開始。インスタグラムなどの会員制交流サイト(SNS)への投稿から注目を集め、これまで400を超える作品を発表した。

 展示された作品のうち、新作の2点は横浜がテーマ。横浜中華街の上空に、動物が乗った竜が舞う作品は「制作の合間に息抜きで中華街を訪れた時にアイデアが浮かんだ。動物たちがドラゴンに乗って旅を楽しんでいる」イメージだという。リトさんは「作品をまだ知らない人にも見てもらい、温かい気持ちになってほしい」と来場を呼び掛ける。

 11日まで、入場無料。グッズや関連書籍の販売も行っている。問い合わせは、そごう横浜店電話045(465)2111。

© 株式会社神奈川新聞社