勤続年数が長いGM ヤンキース・キャッシュマンは24年連続勝ち越し

メジャーリーグ公式サイトのトーマス・ハリガン記者は、長期間にわたって1つのチームを率いているGM(ゼネラルマネージャー)を紹介する特集記事を公開した。たとえば、ヤンキースのブライアン・キャッシュマンは1998年2月3日にボブ・ワトソンの後任としてGMに就任し、20年以上が経過した現在もGMとしてヤンキースのフロントオフィスを率いている。当然、キャッシュマンは最も勤続年数が長いGMの1人である。ハリガン記者は勤続年数のトップ10を紹介している。

現在のメジャーリーグは、編成本部長(野球運営部門社長)とゼネラルマネージャーの両方がいるチームが多い。そうした状況を踏まえ、ハリガン記者は肩書きにかかわらず、各球団のフロントオフィスのトップと思われる人物のみを対象としている。肩書きに関係なく、フロントオフィスのトップに就任した日を基準として勤続年数をカウントしている。

1998年2月3日にヤンキースのGMとなったキャッシュマンより勤続年数が長いのは、アスレチックスのビリー・ビーンただ1人である。「マネーボール」の主人公として一躍有名になったビーンは、スモールマーケット球団のアスレチックスが競争力を維持し続けるうえで大きな役割を果たしている。1997年10月17日にGM就任。2015年10月5日に野球運営部門の上級副社長となり、デービッド・フォーストがGM補佐からGMに昇格した。

キャッシュマンはビーンから3カ月半遅れでのGM就任となり、惜しくも2位。ヤンキースはキャッシュマン政権下の24シーズンで最低でも84勝以上(短縮シーズンの2020年を除く)を挙げ、ポストシーズン進出20度、リーグ優勝6度、ワールドシリーズ制覇4度を達成した。ビーンとは違い、豊富な資金力がバックにあるものの、それでも24年連続で勝ち越しているのは驚異の一言。ただし、2009年を最後にワールドシリーズの舞台からは遠ざかっている。

ハリガン記者が紹介している「トップ10」と「ネクスト10」は以下の通り。

1位 ビリー・ビーン(アスレチックス:1997年10月17日~)
2位 ブライアン・キャッシュマン(ヤンキース:1998年2月3日~)
3位 ケン・ウィリアムス(ホワイトソックス:2000年10月24日~)
4位 ジョン・ダニエルズ(レンジャーズ:2005年10月4日~)
5位 デイトン・ムーア(ロイヤルズ:2006年6月8日~)
6位 ジョン・モゼリアック(カージナルス:2007年10月30日~)
7位 マイク・リゾー(ナショナルズ:2009年3月4日~)
8位 A・J・プレラー(パドレス:2014年8月6日~)
9位 アンドリュー・フリードマン(ドジャース:2014年10月14日~)
10位 アル・アビラ(タイガース:2015年8月4日~)

11位 マーク・シャパイロ(ブルージェイズ:2015年8月31日~)
12位 デービッド・スターンズ(ブリュワーズ:2015年9月21日~)
13位 ジェリー・ディポート(マリナーズ:2015年9月28日~)
14位 クリス・アントネッティ(ガーディアンズ:2015年10月6日~)
15位 デレク・フォルビー(ツインズ:2016年10月3日~)
16位 マイク・ヘイゼン(ダイヤモンドバックス:2016年10月16日~)
17位 アレックス・アンソポロス(ブレーブス:2017年11月13日~)
18位 ファーハン・ザイディ(ジャイアンツ:2018年11月6日~)
19位 マイク・エリアス(オリオールズ:2018年11月16日~)
20位 チェイム・ブルーム(レッドソックス:2019年10月28日~)

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