シュープリームスのメアリー・ウィルソン追悼盤より未発表音源公開

Mary Wilson photo: Donald Kravitz/Getty Image

2021年2月8日に逝去したシュープリームスのオリジナル・メンバー、メアリー・ウィルソン(Mary Wilson)の追悼盤として3月4日に発売される2枚組アルバム『The Motown Anthology』より、シュープリームスが歌う「Son of a Preacher Man」の未発表カヴァー音源が配信でリリースされた。

<YouTube音源:Son Of A Preacher Man>

メアリー・ウィルソンのスモーキーでソウルフルなヴォーカルは、ジョン・ハーレイとロニー・ウィルキンスが作曲し、彼女の友人でサポーターでもあったダスティ・スプリングフィールドによるオリジナル・ヴァージョンで最もよく知られ、多くのアーティストによってカヴァーされてきたこの名曲「Son of a Preacher Man」に個性的なタッチを加えている。

1968年にダスティ・スプリングフィールドが発表した「Son of a Preacher Man」は、イギリスで9位、アメリカで10位を記録した他、ヨーロッパ各国やオーストラリアでTOP10にランクインし、その後、名盤『Dusty In Memphis』に収録された。

またこの曲は、同年のうちに、ナンシー・シナトラ、ナンシー・ウィルソン、ボビー・ジェントリー、アーマ・フランクリン、アイク&ティナ・ターナーらによってカヴァーされ、その後も、アーマの妹アレサ・フランクリン、タニヤ・タッカーなど、多くのアーティストによって再解釈されてきた。

『The Motown Anthology』の全38曲の収録曲うち、ベリー・ゴーディ、スモーキー・ロビンソン、ホーランド=ドジャー=ホーランド、バリー・マン&シンシア・ワイル、トム・ベル&リンダ・クリードらの楽曲など、33曲が2枚組のフィジカル・アルバムのみに限定収録される。

また、同アルバムでは、イギリスの名プロデューサー、故ガス・ダッジョンがプロデュースしたメアリー・ウィルソンのソロ楽曲が初CD化される他、全44ページのブックレットには、ポール・マッカートニー、ディオンヌ・ワーウィック、オーティス・ウィリアムズ、デューク・ファキール、マーサ・リーヴス、クローデット・ロジャース・ロビンソンらによるメアリー・ウィルソンへの追悼文が寄せられている。

一方、米ロサンゼルスにあるグラミー・ミュージアムは、今後の有観客イベントのプログラムとして、3月4日のメアリー・ウィルソンの追悼盤リリース日の午後7時から“A Tribute to Mary Wilson”を開催することを発表。同イベントには、メアリー・ウィルソンの長年のパブリシストであるジェイ・D・シュワルツと共に『The Motown Anthology』を監修した彼女の娘Turkessa Babichやモータウン出身のスター、ザ・ミラクルズのクローデット・ロビンソンをはじめ、彼女の家族、友人、セレブリティたちが出演する予定だ。イベント詳細は、グラミー・ミュージアムのウェブサイトでご覧いただける。

Written By Paul Sexton

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メアリー・ウィルソン『The Motown Anthology』
2022年3月4日発売

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