第31回「年齢ではなく、あなた自身を知りたい 」

レズっ娘グループのHPでご覧いただけるキャストプロフィールには、もれなく年齢が記載されています。お客様が指名キャストを選ばれるときの判断基準のひとつとなるとともに、悩みのタネにもなるようです。 「年が近いほうがいいかな」 「こっちがあんまり年上だと、キャストさんイヤじゃないかな……」 イヤということは、絶対にありません! 同年代と一緒にいるときと、年齢差がある人と一緒にいるときとでは、たしかにいろんなことが違うでしょう。でもそれは、どっちが悪いということはなく、どっちもいいんです。 * * * 私は今年でレズっ娘グループに在籍して14年になり、最年長です。 年下、同年代、年上……いろんな方からご指名いただき、さらに自分自身が年齢を重ねるなかで、性のとらえ方や悩み、そしてレズっ娘グループを利用してみようと思った動機が年齢とともに変わってくるのを感じています。 若年層のお客様には、チャレンジや体験感覚でご利用される方が少なくありません。ものは試しで豪快に遊ぼう! と友だち同士で利用したり、彼氏や夫さんに伝えたうえで利用されたり、自由で気軽な雰囲気を感じることがあります。 独身の方からは、「仕事のストレスを発散したい」という話もよく聞きますね。忙しくお仕事をされていて、日常を忘れるためにご利用されているようです。 その一方で、悩みを相談されることも多いです。 経験が浅いからいろいろ教えてほしいとか、パートナーとうまくいく方法を知りたいとか。いちばん多いのは「一度も気持ちいいと思ったことがない」です。キャストが悩みをズバッと解決できるものばかりではありませんが、悩んでいることを共有しながら肌を合わせることで、何かをつかんでいただけるのではないかと思っています。 20代~30代後半までのお客様から、セックス経験がこれまで一度もないと打ち明けられることもめずらしくありません。性に対してすごく消極的なわけではないけど機会がなかっただけ、またはパートナーとのあいだに何かしらすれ違いがある、育った家庭が厳しかった……いろんな理由があります。 レズ風俗での体験をとおして、心の支えや自信にしたいという気持ちがうかがえます。私たちは精いっぱい、それに応えたいです。 では、年配の女性はどうでしょう。 既婚者の方もいらっしゃるので、レズっ娘グループで疑似恋愛を楽しみ、第二の人生を桜花するというパターンが多いと感じます。それまでの人生、何かしら我慢することがあったのだと思います。親のためにどうしても結婚しなければならなかったとか、生活のためだとか……ご自身を犠牲にされて生きてこられたのだろうと感じるのです。 そんなことを忘れてとことん楽しみたいというお気持ち、私たちは大歓迎です! 年齢による遊び方の違いといえば、「体力」もひとつのキーワードになります。年齢を重ねると、長時間のセックスが苦手になる方もいらっしゃって、ビアンコースの時間がだんだんと短くなり、そのぶんデートコースが長くなる。または、複数ビアンや鑑賞コースを試して新しい楽しみ方を見出す。 ご自身に合った楽しみ方を追求してほしいと思っています。 ただ、この世代ならこう、という傾向のようなものはたしかにありますが、年齢以上に大きいのは、その人がどう生きてきたか、生きているか、だと私は思っています。私たちキャストは「この年代なら、こう」という決めつけはしませんので、「何歳だから」「もうこんな年だから」とは思わず、自分がどうしたいかを最優先させてください。 性は私にとって、なくてはならないものです。生きること、と言ってもいいでしょう。ひとりでも多くの女性に幸せや快感を味わってほしいので、これからも経験を積みたいです。 身体が動くかぎり、性への追及をしたいです。身体は、年齢とともに変わります。私は年齢というのは木の年輪と同じで、それを重ねるのはとても美しいことだと思っています。そうしてはじめて得られるものもあるはず。私は性についての感覚が、年々鋭くなっていくのを感じます。 研ぎ澄まされた末に待っているまぐわいは、きっと忘れられないものになります。 分厚くて太い、しっかりとした年輪の木になりたいです。 ……つづきは、また次の夜にここで逢ってお話しましょう。

ゆう:

永田カビ著『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』(イースト・プレス)のモデルになった現役キャストで、2008年から在籍するベテラン中のベテラン。レズっ娘グループ全店の新人講習スタッフを兼任する。 https://tiara.ms/cast/cast.php?no=00025

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