<南風>成長する喜び

 「できるかもしれない、できないかもしれない、でもできるかどうかではなく、やるかどうかだと思うのです」。私のデスク前のコルクボードに貼られたメモ。私を奮い立たせる言葉だ。何かに挑戦する時、ワクワクと同時に顔を出すのが不安だ。不安な気持ちが大きくなると迷い、行動に移せなくなる。

 ニョキニョキと出てくる多くのやれない言い訳は本当に厄介だ。自分自身ではねのける強さを持つ必要がある。その時にこの言葉が背中を押す。一歩踏み出す勇気になる。やらないで後悔するよりやって後悔した方がいい。私の経験上、その時は気付かなくても必ず良い成長につながっている。

 実は顕在化している能力は氷山の一角で潜在している能力の方がはるかに大きいそうだ。自分でも気付かない可能性を秘めていることになる。そのままにしておくのはもったいない。自分の限界は自分で作っているとするなら、それを突き破るのは自分しかいない。

 一歩踏み出すことで得られる新しい経験や体験は潜在していた能力を顕在化することになる。今までの自分とは少し違う自分に出会える。それが成長だ。成長できることはありがたい。

 「やる気があっても、なくても正しい行動をすれば結果は必ず出る」と教えてもらった。正しい行動とは明確な目的・目標・ビジョンを持つこと。素直に行動すること。「できる自分」を信じ、できた自分をイメージしてみる。イメージできれば必ず実現できる。大事なのが私の人生のテーマでもある「楽しむ」ことだ。

 私も新しい一歩を踏み出し、挑戦している。その挑戦を応援してくれる人たちがいる。これからの20年を描き、できた自分をイメージするとワクワクが止まらない。これからも周囲に感謝し、自分を信じて成長を喜びとし、楽しみながら挑戦し続ける私でありたい。

(友寄利津子、NPO法人ライフサポートてだこ代表)

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