雪のメタセコイア並木を見ようと脱輪続出 滋賀・マキノ 住民困惑「対策を」

メタセコイア並木沿いの道路で、3台連続で脱輪した乗用車(地元住民提供・高島市マキノ町)=画像を一部加工しています

 滋賀県高島市マキノ町のメタセコイア並木が雪に彩られた姿を見ようとする観光客の自動車が、並木沿いの側溝に脱輪する事故が相次いでいる。週末には雪用タイヤ未装着の車もあり、地元住民たちが困惑している。

 並木は、農業公園「マキノピックランド」(マキノ町寺久保)近くの県道沿いに2.4キロにわたり約500本が並ぶ。季節ごとに変化する風景が人気で、葉が落ちた枝に、綿菓子のように雪化粧した姿は、同市の冬観光の目玉となっている。

 5、6日には、その様子を目的に県内外から多くの観光客が訪れ、写真撮影する姿が見られた。一方、ピックランドの駐車場に停車せず、並木沿いの道路に止まって自動車と一緒に写真や動画の撮影をしようとする人たちも。積雪で見えにくくなっている側溝にタイヤを落とす車もあり、5日には3台が続けて脱輪し、身動きが取れなくなっていた。並木沿いの道路は、地元住民の生活道路でもあり、住民は不安感を高めている。夏用タイヤで神奈川県から来ていた男性は「チェーンをちゃんと積んでいるので問題ない。滑らないように注意して運転しているし、それができる腕がある自信がある」と話し、同乗者と写真を撮って走り去った。

 地元住民は「来てくださった方々に、マナーの悪い車が集まると思われてしまうと、観光地としてもマイナス。駐停車を禁止する、見えやすい看板を設置するなど、並木沿いでの停車対策をするべきではないか」などと話している。

© 株式会社京都新聞社