IMSA GTDプロにNSX GT3登場へ。レーサーズ・エッジとWTRのタッグでセブリング参戦

 レーサーズ・エッジ・モータースポーツは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の強豪チームであるウェイン・テイラー・レーシング(WTR)とコラボレーションし、3月16~19日に行われる同シリーズ第2戦セブリング12時間において、アキュラNSX GT3 Evo22をGTDプロクラスに投入すると発表した。

 レッドを基調としたカラーリングをまとい、ゼッケン93番が付けられたアップデート版NSX GT3のステアリングを握るのは、カイル・マルチェッリ、トム・ロング、そしてHPDアカデミーの卒業生であるアシュトン・ハリソンの3名だ。

 マルチェッリとともに2019年のGTワールドチャレンジ・アメリカでプロ・アマクラスタイトルを獲得するなど、近年はSROモータースポーツ・グループのアメリカシリーズを中心に活躍してきたレーサーズ・エッジ・モータースポーツにとって、このコラボレーションによって実現するセブリング12時間参戦はウェザーテック・スポーツカー選手権での初陣となる。

 ジョン・ミラチが率いるチームはHPDアカデミーの運営を担っており、ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメントと協力関係にある。今回、起用がアナウンスされたハリソンは同アカデミーの最近の卒業生だ。

 また、彼は今シーズン、レーサーズ・エッジ・モータースポーツの下でマリオ・ファーンバッハーとのペアを組み、GTワールドチャレンジ・アメリカにフル参戦することが決まっている。

「これはレーサーズ・エッジ・モータースポーツにとって、本当に楽しくエキサイティングな機会だ」とミラチは語った。

「ウェイン・テイラー・レーシングは、耐久レースにおいて多くの経験の多大な成功を収めている。そんな彼らと我々の専門知識、アキュラNSX GT3での経験を融合させることは素晴らしいコンビネーションだと考えている」

「さらに、HPDの比類のないテクニカルサポートも加わり、本当に強力なチームになると確信している」

「我々ふたつのチームとHPDは、勝利を掴むために取り組んでいるが、このコラボレーションが将来的にさらに発展することを楽しみにしているんだ」

「そして最後に、アシュトン(・ハリソン)がこのチャレンジに臨むことによって、私たちのHPDアカデミー卒業生を紹介する機会が与えられた。我々は彼がスポーツカーレース界の将来のスターとなることを信じている」

ウェイン・テイラー・レーシングの10号車アキュラARX-05 2022デイトナ24時間

 Sportscar365が以前報じたように、WTRのGTDランクのエントリーは既存のアキュラチームとの提携が有力視されていた。

 WTR副社長兼GMのトラヴィス・ハウジ氏は、「ウェイン・テイラー・レーシングがレーサーズ・エッジ・モータースポーツと協力し合うのはエキサイティングな時間だ」とコメントした。

「我々はGTDランクのプログラムをまとめる方法を模索していた。これは私たちがウェザーテック・スポーツカー選手権のプラットフォーム内で、私たちのドライバーを成長させ育成する場所を提供するために現在、ランボルギーニ・スーパートロフェオで実行しているプログラムの次のレベルに相当するものだ」

「レーサーズ・エッジは昨年、アカデミーを運営しHPDとアシュトンとともに非常にうまくいった。彼らはウェイン・テイラー・レーシングが目指すブランド全体に合致していると思う」

 今回、アキュラ初のGTDプロ・パッケージとして発表された3人のドライバーの内、ハリソンはシルバーランクドライバーだ。一方、マルチェッリとロングのふたりがゴールドランクであるため、このチームが通常のGTDクラスにエントリーすることはレギュレーション上、不可能となっている。

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