【新型コロナ】ワクチン1日100万回「実現できる?」 与野党双方から疑問の声

 新型コロナウイルスワクチンの3回目接種を巡り、岸田文雄首相が宣言した「1日100万回」の目標に与野党双方から「実現できるのか?」と疑問や不安が投げ掛けられている。自民党の河野太郎広報本部長(衆院神奈川15区)は後任の堀内詔子ワクチン担当相の苦境をツイッターで発信。立憲民主党は衆院予算委員会で菅義偉前首相(2区)の実績を引き、攻め立てている。

 河野氏は5日のツイッターで「私の時と比べてワクチンチームの人数が激減し、チームは大臣室の隣にいたけれど今は隣の建物の地下。厚労省が情報を出さない。最終的な決定権がない。都道府県とのリエゾンチームが解散させられた」と堀内担当相の置かれた立場を代弁した。

 予算委での後藤茂之厚労相の答弁や神奈川新聞の取材によると、都道府県や政令指定都市の派遣者による内閣府リエゾンチームは「2回接種のめどが立った」として昨年9月末に解散が決まった。最大52人居た派遣メンバーは既にそれぞれの地元へ戻り、現在は国の職員のみ13人で任に当たっているという。

 後藤厚労相は立民の大串博志氏への7日の答弁で「自治体からの問い合わせは1日最大200件あったが現在は20件程度。十分対応できる陣容は確保している」と説明。大串氏は「問い合わせがないのは自治体と連携できていないからだ。国から強いお願いをしているのなら、そんな件数では済まない」と断じた。

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