この冬に横浜F・マリノスからセルティックに移籍すると、いきなりゴールを決めた前田大然。
チームを指揮するアンジ・ポステコグルー監督は、マリノス時代から彼のことを熟知していた。
そうしたなか、ポステコグルー監督のもとでもコーチを務めたショーン・オントン氏が前田と日本人選手について語っている。『KEEPUP』でこう話していたそう。
ショーン・オントン(横浜F・マリノス アシスタントコーチ)
「彼のフィジカル能力はどんな人間にとっても衝撃的だ。
私が驚嘆させられた大然のフィジカルは単純なスピードだけでなく、スピードとスプリントを繰り返す能力。
速い選手の多くは、急速的な爆発はできるが、もう一度やるために回復する時間が必要になる。
彼にはそれを何度も何度も繰り返すことができる能力がある。80、90分になってもまだできる。信じられないよ。
大然も他の選手と同じように環境に適応するのに少し時間がかかった。でも、彼は本当によく取り組んでくれた。
アンジには彼を解き放つ能力があった。彼はプレスにいき、ゴールも決める。指揮官は信頼を与え、彼はそれに喜んで応じた。
本当の性格がプレーに表れている。このスタイルのサッカーは彼のプレーにうってつけだと思うね。
彼のなかにはNEXTレベルがある。常に学ぶことにハングリーなんだ。素晴らしい性格だよ。
昨年以前から英語も勉強していたしね。たまに私と一緒に(英語の?)練習もしていた。
(海外のリーグに)もう一度行くという野望があることはずっと分かっていたよ。
そういうものが見受けられる日本の選手たちもいる。英語を勉強している選手は次のステップを考えているものだ」
「彼の性格を考えれば、クラブとしてこれほど誇らしいことはない。ここにいる全員がそう思っている。全員が応援している。
アンジでさえ、いまや日本だ。マリノスの選手を連れていっただけではないからね。
彼がやっていることを国として彼らがどれほど誇りに思っているかには驚く。
日本人選手のレベルは並外れているよ。多くのチームでそれが見てとれる。
私が働いていたインドなどでは、外国人選手にかなり依存している。試合に勝つことだったり、チームの中心になるという点で。
日本でも多くの試合でベンチに外国人選手がいる。ただ、質を上げることについて、外国人に依存しているわけではない。
当然ながら、優れた外国人選手もいるし、我がチームにもいい外国人選手がいる。でも、依存してはいない。全てがそこ頼みではないんだ。
日本人選手のことはこれ以上なく評価しているよ。
テクニック、労働倫理、侍のメンタリティ。
彼らはやりたがるので、常にどうやってやめさせるかを考えている。もし、こちらが許可すれば、彼らは一日中取り組んでいるだろうからね。
信じられないようなメンタリティ、テクニック、ゲームでの戦術。
素晴らしい選手たちだ。私は非常に高く評価しているよ。
アンジが連れてきた選手たちを見ていると、NEXTレベルにいける選手たちがもっとたくさんいるはずさ」
前田は海外に再挑戦するために英語の勉強をするなど高い意識を持って取り組んでいたようだ。
2020年からマリノスで働いているオントンコーチは34歳。来日する前はインドのカララ・ブラスターズでもアシスタントコーチを務めている。