生チョコが固まらないのはなぜ?原因と対処法

生チョコが固まらないのはなぜ?原因と対処法

生チョコが固まらない原因が知りたい!

生チョコを作ったら、レシピ通りのはずなのに固まらなくて困ったという経験はありませんか? カットしようとしてもベタベタしていて、何時間冷やしても固まらない。どうしようかと途方に暮れてしまいますよね。 今回は、生チョコが固まらない原因について検証してみました。

検証1.生クリームの脂肪分の違い

生チョコは、生クリームの脂肪分が高いと固まりやすいといわれています。 生クリームの種類によってどのくらいの差が出るのか検証してみましょう。

条件

  • 脂肪分45%の生クリーム・脂肪分36%の生クリーム・植物性ホイップクリームの3種を用意
  • カカオ分51%のクーベルチュールチョコレートを使用
  • 生クリーム:チョコレートは1:2の割合で、他の材料(バター、リキュールなど)は加えない

結果

冷蔵庫で1時間冷やしたもの

  • 45%は、1時間冷やしただけでベタつかずにカットできる。
  • 36%と植物性は、カットできるもののやわらかくて包丁に付いてしまう。

冷蔵庫で3時間冷やしたもの

  • 36%も植物性も、まだ少しやわらかい状態ではあるが、ベタつくことなくカットできる。

冷蔵庫で一晩冷やしたもの

  • どれもしっかりと固まってきれいにカットできる。

脂肪分が高い45%は、他の2つに比べてやはり固まりやすいという結果に。 36%と植物性の固まりやすさは、同じくらいでした。

検証2.チョコレートのカカオ分の違い

チョコレートのカカオ分が高いほど固まりやすいといわれる生チョコ。 カカオ分の違うチョコを使って、どのくらいの差が出るかを検証してみました。

条件

  • カカオ分70%のクーベルチュールチョコレート・カカオ分51%のクーベルチュールチョコレート・板チョコ(ハイミルク)の3種を用意
  • 脂肪分36%の生クリームを使用
  • 生クリーム:チョコレートは1:2の割合で、他の材料(バター、リキュールなど)は加えない

結果

冷蔵庫で1時間冷やしたもの

  • 70%は、すでにしっかりと固まっている。
  • 51%は、カットできるがやわらかい。
  • 板チョコは、ベタベタして生キャラメルのよう。

冷蔵庫で3時間冷やしたもの

  • 70%は固くなりすぎ、冷蔵庫から出してすぐにカットすると少し割れてしまう。
  • 51%は、やわらかいがベタつかずにカットできる。
  • 板チョコは、ベタベタした状態のまま。

検証の結果、チョコレートのカカオ分が高いほど固まりやすく、その差は明らか。 板チョコが固まりにくいのは、カカオ分の他に砂糖や植物油脂がたくさん含まれているから。同じ板チョコでも、カカオ分が多いビターのほうが固まりやすいです。 今回は検証しませんでしたが、カカオ分が低いホワイトチョコも固まりにくいので要注意。

検証3.生クリームとチョコレートの比率

生チョコを作る場合、生クリーム:チョコレートは1:2が基本といわれています。 生クリームを増やすと固まりにくいのかを検証します。

条件

  • 脂肪分36%の生クリームとカカオ分51%のクーベルチュールチョコレートを1:1で混ぜ合わせる
  • 他の材料(バター、リキュールなど)は加えない
  • 一晩冷蔵庫で冷やす

結果

  • 非常にやわらかく、カットはできたものの手で曲げられる。生チョコの食感とは別物。

生チョコが固まらない原因は?

検証結果により、生クリームの脂肪分・チョコレートのカカオ分が高いほど固まりやすく、生クリームが多くなると固まりにくくなることがわかりました。 生チョコが固まらない場合は、上記の条件どれかか、もしくはいくつか組み合わさったのが原因と考えられます。 例えば、カカオ分70%のチョコと、脂肪分45%の生クリームを使用したレシピ。固くなりすぎないように生クリームを多くし、さらにくちどけを良くするためにバターや風味付けのリキュールが入っているとします。 これをカカオ分の低いチョコと脂肪分の低い生クリームに置き換えてしまうと、固まらなくなってしまいますよね。 レシピと同じカカオ分のチョコや脂肪分の生クリームを使用することで、固まらないという失敗はなくなると思います。 特に、板チョコで生チョコを作るときには、板チョコ使用のレシピを参考にするようにしましょう。

生チョコが固まらなかったときの対処法

上記で説明した比率よりも生クリームが多く入っている場合には、1:2になるようにチョコを足せば、固まる可能性があります。 例えば、生クリーム100g・チョコ150gで固まらないのなら、チョコを50g足して、生クリーム100g・チョコ200gに。

手順

1. 固まらなかった生チョコと、追加のチョコをそれぞれ湯せんにかけて溶かす。

*溶かしたチョコが50℃以上にならないように注意!!

2. しっかりと溶けたら丁寧に混ぜ合わせ、型に流して冷やす。

チョコを増やせば、きちんと固まりました。

冷凍庫で固めてもいいの?

ベタついて固まらないからといって、冷凍庫に入れるというのはおすすめしません。 冷凍庫から出したときは固まっていてカットもしやすいですが、室温ではまた元通りベタつきます。 家で食べるというときには試してもいいですが、プレゼントではやめておきましょう。

もう失敗しない!おいしい生チョコを楽しんで

生チョコは、コツさえつかんでおけば難しくなく、おうちでも作れてプレゼントにぴったりです! ぜひ、おいしい生チョコ作りにチャレンジを♪ もし生チョコが分離してしまったら、コラム「生チョコ作りのコツ」をご参照ください。

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