米原操車場を歩く3km40分、貨物列車着発線と歴代新幹線をみながら熱々うどん

東海道線の吹田貨物ターミナル・京都貨物駅・岐阜貨物ターミナル駅、北陸線の南福井駅の間、太平洋まわりの東海道線と日本海を行く北陸線の要衝―――米原。

滋賀県・琵琶湖の東湖畔に広がるここ米原操車場は、吹田や京都、岐阜、南福井のように着発線荷役方式(E&S方式)などを採り入れた貨物ターミナルを整備する計画があった。その計画を断念するというJR貨物の発表があったこのタイミングで、あらためて米原操車場のまわりを歩いてみる。

米原操車場は、米原駅の南側に広がる線路群。現在も貨物列車が着発する姿があるけど、貨車の連結・解結などはなく、ほぼすべてが運転停車や機関車付け替えのみ。

その米原操車場をぐるっと一周するウォーキングは、だいたい3km40分。米原駅東口から線路沿いを南へ歩くと、鉄道総研 風洞技術センターに展示されている日本最高速度443km/hを記録した300X・WIN350(画像)・STAR21といった新幹線高速試験車両にまず会える。

線路脇の道路を歩いていると、もっとも手前の線路が近江鉄道 本線。ここを行く“ガチャコン”電車に手を振りながら南へ南へと歩いていくと、こんどはヤンマー 中央研究所。

実はこの鉄道総研もヤンマーの土地も米原操車場だった

モノクロ上空写真は国土地理院1972年。当時の米原操車場は、国道8号 中山道ぎりぎりまで線路群で埋め尽くされていた。

1990年代に入って、この線路群を縮小・再整備。東側の線路敷地に、いまのヤンマー 中央研究所や鉄道総研 風洞技術センターなどが建ち現在に至っている。

米原操車場の南端に、東海道線線路をくぐる地下道があるから、ここを通って新幹線側へ。

新幹線側も線路に沿ってずーっと道が続いている。この道を歩きながら、高架橋の耐震補強工事や、高架橋越しにみえる東海道線の電車をながめながらゆっくり歩くと……待っているのが、米原駅弁の老舗・井筒屋本社↓↓↓

この本社屋にある新幹線ビュー食堂「キッチン井筒屋」で、熱々のうどんとキン冷えのビールを。

本社内には、井筒屋が培ってきた鉄道駅構内売店の歴史や、かつての鉄道関連物品、そして井筒屋 米原駅 在来線ホーム売店が映っている青春18きっぷ全面ポスターなども展示されているから、40分ウォーキングのあとの空想歴史散歩も、試してみて。

<近江鉄道で行く滋賀の旅>
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(※同シリーズの画像はすべて許可を得て撮影しています)

◆米原駅 途中下車したら絶対行くべし! 老舗駅弁屋の新幹線ビュー食堂
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◆JR貨物 南福井駅 が着発線荷役に対応、ゆくゆくはコンテナホーム1面2線上下7本をE&Sへ
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