長崎県立大生 平戸にスイーツ店オープンへ 田平を「活気ある場に」 企画から運営まで実践

スイーツショップの看板作成など開業準備を進める学生ら=平戸市(小林さん提供)

 長崎県立大経営学科の学生が平戸市で、テークアウト専門のスイーツショップを開業する。事業アイデアを出したのも運営するのも学生たち。活性化を願う地域の思いを背負ってオープンする。
 場所は同市の田平港ターミナルビル内。特産品直売所、平戸瀬戸市場の近くだ。同市でジェラート販売などをする「平戸大楽」が、経営学科の田代智治講師に何か事業展開できないか相談。人口減少が進む中、学生の視点を取り入れて一帯をにぎわいの核にすることを目指すことになった。
 参加する学生は26人。昨年7月、開業に向けた準備に着手。近くに販売店が少ない軽食に的を絞り、平戸大楽と協力して、ホットサンドやクレープ、クリームソーダなどの商品の試作を重ねてきた。メニューや接客の方法などを参考にしようと県内外の人気カフェにも出向いた。
 店のコンセプトは「西海岸風なカフェ」。外観は水色に、内装には貝を使うなどして海を表現する。写真撮影のスポットも用意する予定で、インスタ映えを好む若い世代の呼び込みを狙う。また市場と相乗効果で活性化につなげるため、市場の客層を調査。市場の品ぞろえなどに生かしてもらう。

学生が試作を重ねる商品(小林さん提供)

 開業は2月23日を予定。営業日の土日には学生が店頭に立つ計画で、経営学科で学んだことを実践できる場でもある。田代講師によると若者のアイデアを反映させた事業はあるが、企画から運営まで携わる例は全国的にも珍しいという。
 メンバーの小林拓未さん(21)は「地域と二人三脚で進めてきた。地元の人たちに愛され、多くの人が訪れる活気ある場所にしたい」と話している。 


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