佐渡の金山 推薦を評価 「歴史戦」には警鐘

 立憲民主党の西村智奈美幹事長は8日の記者会見で、新潟県「佐渡の金山」の世界遺産登録を目指してユネスコに推薦したことに関して問われ「新潟県からずっと求められていたことでもあり、政府が推薦したことは評価したい」とした。

 一方で、推薦する、しないの決定過程で「これまで十分な説明がなされてきたかと言えばそうではないと思う。政府一丸となって、登録されるように取り組んでいって頂きたい」と語った。

 記者団から、佐渡の金山推薦に対して朝鮮半島出身の労働者問題を巡り韓国が強く反発している。安倍晋三元総理ら自民保守派は、これを「歴史戦」などと言っているが、これについての受け止めを問われ、西村幹事長は「佐渡金山の推薦については『時期の問題』を含め、政府がしっかりとユネスコに説明する取り組みを求めたい」とした。

 佐渡の金山の登録推薦対象としている「時期」は「江戸時代までに開発された鉱山関連史跡のみ」であり「明治以降の近代化遺産は含んでいない」。西村幹事長はそのことをあげて説明をしていくべきであると求めたとみられる。

 一方、安倍氏らが語る「歴史戦」については「言葉の意味を詳細に承知していないが、仮に、歴史の内容そのものにまで踏み込もうとか、立ち入ろうということであれば、それは今回の佐渡の金山の申請とは無関係であるし、踏み込むとか、変えようということなら、科学的なこととは言えない」ときっぱり。歴史修正主義に陥らないよう警鐘を鳴らした。(編集担当:森高龍二)

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