1軍キャンプ抜擢、ロッテの19歳育成外野手 “手応え感じた”松中元コーチからの指導

ロッテ・山本大斗【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】

山本大斗は石垣島で走攻守全てのレベルアップを図る

ロッテの育成野手で唯一のキャンプ1軍スタートを勝ち取った2年目・山本大斗外野手。パワフルな打撃が魅力の19歳は支配下を掴むべく、沖縄・石垣島でバットを振り込んでいる。「打撃以外にも、守備も走塁も。育成なので全部足りていないというのは感じています」。貪欲な姿勢で、走攻守全てでレベルアップを図る。

打撃練習ではバックスクリーンへ放り込むなど、持ち前の長打力も見せているが、おごる気持ちは一切ない。「まだ自分の思うようなバッティングができていなくて……しっかり捉えられたらバックスクリーンにも入ると思いますけど、その確率が低いのが課題です」。昨年ファームでの打率は.224。プロの球にも慣れた今季は確実性も上げ、更なる飛躍を目指す。

2020年育成ドラフト3位で開星高から入団。1年目の昨季はイースタン・リーグの開幕戦で初打席初球本塁打を放ち、シーズンを通してチーム2位タイの5本塁打。ファーム日本一をかけた日本選手権でも「5番・右翼」で出場するなど、育成ながらも期待の大きさがうかがえる。フェニックスリーグでも5本塁打を放ってアピールし、1軍キャンプに抜擢された。

ロッテ・山本大斗【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】

昨秋キャンプで臨時打撃コーチを務めた松中氏の助言「振ってナンボ」

昨年の秋季キャンプでは、“平成唯一の3冠王”松中信彦臨時打撃コーチからも熱心な指導を受けた。

「『振ってナンボだ』と、とにかく今は数を振れというのは言われました。右足に力を溜めて、それをボールにぶつけるという練習をしていました。松中さんの指導で手応えを感じられたので良かったです」

オフの期間は体づくりに取り組み、体重は約6キロ増。週6日ウエートトレーニングに励んだ。背筋を鍛えるデッドリフトは、秋の時点では190キロを3回が限界だったが、今では200キロを4回上げることができるようになった。4日の打撃練習では成田翔投手からバックスクリーン直撃弾も放つなど、早速成果も表れている。

「今年支配下登録というのはもちろんなんですけど、1軍でチームの勝利に貢献するというのが目標。まずはこの春、支配下登録してもらえるように頑張りたいと思います」

一昨年の入団会見では「ロッテの4番になって、ホームラン王を獲りたいです」と大きな目標を掲げていた。昨年は同じ外野手で右の長距離砲、山口航輝外野手が1軍で9本塁打を放ちブレークの兆しを見せた。山本大斗は強肩も魅力。追いつけ追い越せの活躍で支配下登録、そして外野手争いに食い込む。

○山本大斗(やまもと・だいと)2002年8月9日、鳥取県米子市出身。小学校1年生時に野球を始め、米子ボーイズ、開星高を経て、2020年の育成ドラフトで3位指名を受けロッテに入団した。2021年はイースタンで93試合に出場。初打席初球本塁打を放つなど、5本塁打33打点、打率.224。背番号は「124」。身長180センチ、体重90キロ。右投げ右打ち。

【動画】強肩も魅力! 山本大斗が巨人戦で見せたセンターからのレーザー送球

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(上野明洸 / Akihiro Ueno)

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