【新型コロナ】神奈川県「まん延防止」延長決定 酒類提供は8時半までに

まん延防止等重点措置の延長を受け、県民にメッセージを発信する黒岩知事=10日午後、県庁

 神奈川県は10日、新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置について、県内全市町村を対象地域として3月6日まで延長する、と決めた。飲食店への営業時間短縮などの要請を継続した上で、感染対策の基準を満たした「マスク飲食実施店認証制度」の認証店での酒類の提供は現在より30分延長し、午後8時半まで認める。

 黒岩祐治知事は「新規感染者は依然としてピークアウトが見通せない。警戒を緩められる状況になっていない」と理解を求めた。

 県はこの日、新型コロナ対策本部会議を開き、延長期間の今月14日以降の対応を協議。同制度の認証店に配慮し、酒類を提供できる時間を午後8時までから30分延長した。県議会などの意見を踏まえたという。

 非認証店には酒類の提供停止を求め、午後8時まで(協力金は1日3万~10万円)の時短を要請。認証店には、(1)午前11時~午後8時半まで酒類を提供し、営業時間は午後9時まで(協力金は1日2万5千~7万5千円)(2)酒類は提供せず、営業時間は午後8時まで(協力金は1日3万~10万円)─のどちらかを選択してもらう。

 県民に対しては、基本的な感染対策の継続などを求めた。黒岩知事は「この3週間で、何とかして感染拡大の状況を変えたい」と述べた。

 県はほかに、重症患者向けに確保する病床の拡大や、無症状の県民を対象とした無料検査を3月末まで延長する方針なども決めた。

© 株式会社神奈川新聞社