2022年はMCL36で「上位に食い込む機会が増えることに期待」とリカルド。規則変更への適応に自信

 マクラーレンF1チームは、マクラーレンテクノロジーセンター(MTC)でローンチイベントを行い、2022年型マシン『MCL36』を発表した。イベントにはチーム代表のアンドレアス・ザイドル、ドライバーのランド・ノリス、ダニエル・リカルドも参加し、2022年シーズンに向けて全力を尽くすと語った。

 2022年もノリスとリカルドのペアを継続するマクラーレン。2021年はノリスが表彰台を4度獲得し、キャリア初のポールポジションも記録し大きな飛躍を遂げ、リカルドも2018年以来の勝利を挙げた。コンストラクターズ選手権では前年の3位からひとつ順位を落として4位でシーズンを終えたマクラーレンだが、ザイドルはノリスとリカルドを高く評価し、MCL36をドライブした彼らがどのような走りをみせるのか楽しみだと述べた。

「表彰台を4回、ポールポジションを1回獲得するという2021年のランドのパフォーマンスは、シーズンハイライトのひとつだった。初優勝まであと一歩のところまで迫り、惜しくも達成できなかったが、彼はグランプリウイナーになれることを世界に証明した」

「MCL35Mへの適応が予想以上に難しかったダニエルは、シーズン後半に力強い走りを見せ、マクラーレンに2012年以来の優勝をもたらした。シーズンを通して我々はダニエルの技術、意思、そしてトレードマークであるポジティブな姿勢を目の当たりにしており、この新しい挑戦に取り組むためにより良い準備を整えて2022年に向かう」

「ランドもダニエルも、このスポーツで最も競争力のあるドライバーのひとりだ。ウォーキングのメンバー全員が多大な努力と情熱と決意を注いできたMCL36をドライブして彼らがどんな走りを見せてくれるのか、今からとても楽しみだ」

2021年F1第14戦イタリアGP ダニエル・リカルド(マクラーレン)が優勝
2021年F1第15戦ロシアGP ランド・ノリス(マクラーレン)

■モンツァの優勝は“もう過去のこと”とリカルド「もっとあのような瞬間を過ごしたい」

 ノリスは先日マクラーレンとの契約を延長し、2025年末までの残留が決まった。マクラーレンで5年目のシーズンを前に、昨年築いたポジティブな勢いを今年も発揮したいと意気込んだ。

「最後にアブダビでレースをしてから、ずいぶん時間が経ったような気がする。MCL36に乗って性能を試すのが待ちきれないよ」

「昨年は僕にとってF1でのベストシーズンとなり、ドライバーとして自分が達成したこと、チームとして僕たちが達成したことに誇りを持っている。でも、ベストには到達していないこともわかっている。僕の目標は、この1年で築き上げたポジティブな勢いを持続させ、このエキサイティングなF1の新時代にそれを持っていくことだ」

「僕はマクラーレンと共に成長してきたので、チームとの長期的な契約を正式に発表することができて本当に嬉しく思う。僕たちが何を達成できるのかを見つけるのが本当に楽しみだし、僕たちに訪れるあらゆるチャンスを最大限に活用するために懸命に取り組む」

 一方リカルドは、これまで何度かレギュレーション変更を経験しており、今年もそれに適応できるだろうと自信をのぞかせた。

「新しいシーズンが始まると、いつも緊張と興奮を感じるけれど、新しいレギュレーションの時代に入るとその緊張がいっそう高まる。何度かレギュレーションの変更を経験しているので、そのエネルギーを新しいマシン、新しいドライビング方法、最終的には新しいレースの戦い方に適応するのに使うことができると思う。この新しいクルマは、これまで僕が運転してきたものとは大きく違うものに感じられるだろうが、このおかげでより接近戦ができるようになり、上位に食い込む機会が増えることを期待している」

「マクラーレンで2年目を迎えるにあたってとてもいい気分だ。2021年はチームとして多くのことを学んだと思うし、それはこの新しいチャレンジに取り組むときに役立つだろう。モンツァで優勝したことは、僕のキャリアのにおいて本当にハイライトだった。でも、それももう過去のことだ。2022年シーズンを通して、もっとあのような瞬間を過ごすためにもチームのために全力を尽くすよ」

ランド・ノリス(マクラーレン)のレーシングスーツ。BATのメッセージ広告のないパターン
ダニエル・リカルド(マクラーレン)のレーシングスーツ。BATのメッセージ広告のないパターン
マクラーレンF1の2022年型マシン『MCL36』
マクラーレンF1の2022年型マシン『MCL36』
マクラーレンF1の2022年型マシン『MCL36』

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