東日本大震災直後と復興を見比べ 長崎で写真展、13日まで

東日本大震災の被災直後と、後年の復興の様子を一緒に展示した写真に見入る来場者=長崎市、うつつ川・森のぶんこう

 2011年3月11日の東日本大震災から11年になるのを前に、震災直後の住民が撮影した被災地の写真と、後年の復興の様子とを見比べられる写真展が11日、長崎市現川町のうつつ川・森のぶんこうで始まった。入場無料。13日まで。
 震災直後の写真は10年前「キヲクのキロク」と題した写真展で県内などを巡回。その後、仙台市の市民団体「3.11オモイデアーカイブ」が同じ場所を定点撮影する活動などを展開。「3.11キヲクのキロク、そしてイマ。」と題して巡回している。今回の展示は長崎市出身、仙台市在住の奥村志都佳さん(52)が企画。この後、長崎市内や九州の計4カ所を巡回する。
 震災直後の写真は破壊の様子や市民の苦境を生々しく伝える。20年ごろの撮影分まで計約50点を展示。11日は近隣住民らが会場を訪れ写真に見入った。同日は会場と宮城県などの約20人をつないだオンライン座談会もあり、「3.11オモイデアーカイブ」の佐藤正実代表が「お世話になった全国の皆さんにご覧いただく機会になれば」と画面越しに呼び掛けた。
 奥村さんは「震災から10年の経過を多くの人に見てほしい」と話している。開場時間は午前10時半~午後3時。


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