「翡翠(ひすい)を新潟県の石にする会」(髙瀬吉洋会長)は16日、県議会に翡翠を新潟県の石にするための請願を提出する。地元選出の中村康司県議が紹介議員を務める。2月定例会での審議で採択されれば、県内自治体や関係団体からの意見照会、検討委員会での審議と県知事への諮問、県知事の検討・判断を経て正式決定される。
同会事務局によると、署名活動期間は2020年4月1日から2022年1月31日までの22カ月間。当初は20年度内を予定したが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延長した。
目標の5万筆に対し、重複など無効署名を除く4万2892筆が集まった。フォッサマグナミュージアム、マリンドリーム能生で対面式の呼び掛けを実施した他、フォッサマグナミージアム、県立歴史博物館には投票箱を設置。市民、市内企業をはじめ、市内外、県内外のゆかりの団体などに広く協力依頼した。
全都道府県から署名が集まった。協力者分布の最多は新潟県の3万3765筆で、このうち糸魚川市は2万1747筆。市人口の過半数に達した。2位は東京都(2431筆)、3位は長野県(1219筆)、4位は千葉県(821筆)、5位は埼玉県(779筆)。外国籍の人からの署名もあった。
公式に指定されている都道府県の石は例がなく、実現すれば全国初という。糸魚川市は2008年に「ヒスイ」を市の石に、日本鉱物科学会は16年に「翡翠」を日本の石(国石)に指定している。
10日に糸魚川信用組合本店(同市南寺町1)で開かれた記者会見では、髙瀬会長、歌川多喜司副会長らが出席し報告。髙瀬会長はコロナ禍の中での関係各位の尽力支援、4万筆を超える署名協力に感謝。「皆さんの思いが県議会を通すのではないか」などと話した。