球場別のノーヒッター確率 野茂は2球場で史上唯一の達成者に

メジャーリーグ公式サイトのアンソニー・カストロビンス記者は、30球団の本拠地球場別のノーヒッター達成確率を紹介する特集記事を公開した。2020年にオープンしたレンジャーズの本拠地グローブライフ・フィールドでは、すでにジョー・マスグローブ(2021年4月9日)、コリー・クルーバー(2021年5月19日)と2度のノーヒッターが達成され、その達成確率は1.57%という突出した数字となっている。また、野茂英雄はクアーズ・フィールドとオリオール・パーク・アット・カムデンヤーズの2球場で唯一のノーヒッター達成者である。

カストロビンス記者はポストシーズンのノーヒッターもカウントしているため、達成確率を算出する際の試合数にもポストシーズンが含まれている。グローブライフ・フィールドは2年間の127試合でノーヒッターが2度。達成確率1.57%は、2位のT-モバイル・パーク(0.34%:1781試合で6度)、3位のシティ・フィールド(0.30%:1012試合で3度)、4位のローンデポ・パーク(0.27%:751試合で2度)、5位のオークランド・コロシアム(0.26%:4311試合で11度)などに大差をつけている。

ノーヒッターが1度しか達成されていないのはペトコ・パーク、PNCパーク、コメリカ・パーク、クアーズ・フィールド、オリオール・パーク・アット・カムデンヤーズの5球場。クアーズ・フィールドは1996年9月17日に野茂英雄、オリオール・パーク・アット・カムデンヤーズも2001年4月4日に野茂が達成したノーヒッターが史上唯一となっており、その達成確率はそれぞれ0.05%(2138試合で1度)と0.04%(2357試合で1度)。カストロビンス記者は「クアーズでのノーヒッターは2回分とカウントすべきだろう。あれは野球の奇跡だ。2つの球場で史上唯一のノーヒッターを達成したことは、とんでもない偉業である」と記している。

なお、ブッシュ・スタジアム(2006年~)、ターゲット・フィールド、ヤンキー・スタジアム(ともに2009年~)、トゥルイスト・パーク(2016年~)の4球場では1度もノーヒッターが達成されていない。昨年は史上最多となるシーズン9度のノーヒッターが達成されたが、今年はこの4球場で史上初のノーヒッターが達成されることを期待したい。

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