東日本大震災から11年…TBS系の各報道番組で被災地の今を見つめるプロジェクトを展開

東日本大震災から11年、TBSでは今年も被災地の今を見つめる「つなぐ、つながる」プロジェクトを展開。3月5~12日までの8日間、「JNNニュース」(随時放送)、「Nスタ」(月~金曜午後3:49)、「news23」(月~木曜午後11:00、金曜午後11:30)、「報道特集」(土曜午後5:30)、「サンデーモーニング」(日曜午後8:00)の各報道番組で、震災をきっかけに命と向き合い、命を守る取り組みを続ける人々や、東北の新しい街づくりを支える各地の動きなどを紹介する。また、頻発する災害から命をどう守るのか。防災の観点から過去の津波や地震、避難行動について改めて分析し、検証する。

そして、3月11日には報道特別番組「Nスタ つなぐ、つながるSP(仮)」(午後1:55)を放送。震災が発生した午後2:46の各地の表情を生中継で伝える。注目するのは、復興に汗を流す若者たちによる、“ゼロからの出発”だからこそ可能な新しい挑戦だ。

がれきの撤去から環境保護へと前進した三陸のボランティアダイバーや、過疎に悩む街に新しい風を吹き込むべく宮城県気仙沼市に移住した女性たち、大切な人を守るため“最強の防災アプリ”を開発したエンジニアなどの活動を取り上げる。それらの取り組みから見えてきたのが“持続可能で誰一人取り残さない社会をつくる”というSDGsの考え方だ。SDGsが目指すゴールは2030年。被災地の若者たちがどのような未来を描いているのか伝えていく。

さらに、今年は「#つながるおもい」と題したSNS企画を展開する。震災にまつわる“思い出の品”と、それについての“想い”を、全国の人にハッシュタグ「#つながるおもい」をつけてSNSに投稿してもらい、それを公式サイト上で共有していく。震災を知らない世代が徐々に増えている中で、あらためて震災の記憶をつむぎ、未来へ残し、つないでいこうという思いが込められている。

これら今回の一連のプロジェクトを後押しするのが、GReeeeNの「蕾 -Orchestra ver.-」だ。昨年の「つなぐ、つながる」プロジェクトのテーマソングとしてGReeeeNが書き下ろした「蕾」を、作曲家・服部隆之氏がオーケストラバージョンにアレンジしたこの曲が、今回のテーマソングに決定。「蕾 -Orchestra ver.-」は昨年5月にデジタルシングルとして発売。CD化もされており、この曲の収益の一部はTBSからジャパン・プラットフォーム(https://www.japanplatform.org/contents/fukushima/)を通じて、福島県の被災地に寄付される。

GReeeeNは、昨年「蕾」を制作するにあたり「あの震災から10年という時が経とうとしています。復興へと続くこれまでの道程の中で、一日一日を過ごされた方々の思いに心を寄せ、震災当時、福島で過ごしていた僕たちから、未来に向かって、東日本大震災10年プロジェクト『つなぐ、つながる』プロジェクトテーマソングをお届けできればと思っています。厳しい冬を越えて、百の花が芽吹く。百花繚乱(りょうらん)。いくとせかの日、春の訪れを待ちわびて、やがてひらく蕾(つぼみ)のように」とコメントを寄せている。

そして、大橋純プロデューサーは「『震災10年』はあくまでも便宜上の節目でしかありません。被災された方々からは『そこに大きな意味はない』という声も聞かれます。10年を越えた今も、悲しみや困難に直面する人たちに、しっかり向き合っていかなくてはいけないと思っています。そんな中で被災地の現状に目をこらすと、若い世代を中心に新しい動きも始まっています。『復興』の、『その先』を見据えて持続可能な社会を作ろうとする活動を取材しました。震災からの復興に加えて、少子高齢化や過疎化の問題と対峙(たいじ)する東北地方は『日本の課題先進地』とも呼ばれます。東北の問題解決を応援することは、全国各地の街の未来を見つめることにもつながります。ぜひご家族でご覧いただき、震災やSDGsな社会のあり方について、話し合うきっかけとしていただければ幸いです」と番組に制作に込めた思いを伝えている。

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