巡視艇「うみかぜ」引退 湘南の海の安全守り28年、航行距離は地球約6.4周分

28年間にわたり湘南の海を守ってきた巡視艇「うみかぜ」(湘南海上保安署提供)

 1994年から28年余り湘南の海の安全を守ってきた湘南海上保安署所属の巡視艇「うみかぜ」(全長20メートル、23トン)が14日、引退した。

 28年間で地球約6.4周分(13万8184海里)を航行、就役当時は最新鋭の巡視艇として活躍した。これまで1063回出動し、111隻、371人を救助した。密漁などの検挙は953件に上る。

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、同日、関係者のみで解役式が行われ、伝統にのっとり、献酒や国旗・庁旗の返還、船型・船番の抹消を行い、長年の労をねぎらった。代わって、後任の新「うみかぜ」が同日就役し、同保安署に配属された。

 同保安署の佐藤毅次長は「海洋レジャーが盛んな相模湾でさまざまな業務で活躍したうみかぜの船名とともに歴代乗組員の熱い思いを引き続き湘南の海を守っていく」と話した。

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