LMDh走行テストを進めるポルシェ、“ヘッドライト”公開。ハイブリッドシステムはデリバリー遅れか

 2023年から、『ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ』としてLMDhカテゴリーに参入するポルシェは、まだ名称がつけられていないLMDh車両による、集中的なテストプログラムを開始している。

 ポルシェのLMDh車両は、2023年にWEC世界耐久選手権のハイパーカー・クラス、ならびに北米IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスに参戦を開始する予定だ。

 このポルシェLMDh車両は最近、ヨーロッパ内のサーキットにて非公開のうちに数日間のテストを実施したものと理解されている。

 現時点でそのテストの詳細情報は不明だが、ポルシェは2月13日に新たな走行写真をSNS上で公開した。カラーリングは依然カモフラージュ柄となっているが、ヘッドライトが装着された状態が初めて明らかとなっている。

 1月にバイザッハのテストコースで行われたシェイクダウンの際、このポルシェLMDh車両には完全に機能する状態のハイブリッドシステムは搭載されていなかったものと、Sportscar365は理解している。サプライチェーンの遅延により、ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング製のスペック(共通)バッテリー・ストレージなしで、車両は走行していたようだ。

 当初2021年12月に予定されていたシェイクダウンの遅れは、初期の走行テストプログラムが(アメリカではなく)ヨーロッパで集中して行われることにもつながっている。

 しかしながらポルシェは実車走行テストを開始した最初のLMDhマニュファクチャラーであり、他メーカーに最大6カ月の差をつけたことになる。アキュラ、キャデラック、BMWはすべて、春の終わりか初夏まで、マシンがトラックデビューを飾る予定はない。

ポルシェLMDh車両が採用するV8ツインターボエンジン

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