【鳩スタ殿の13人】#005 和田正則(鳩スタボランティアスタッフ)− 影の立役者。鎌倉インテル第一号サポーター

鳩スタのクラブハウス内で自信のコーヒーを淹れる和田さん

みんなの鳩サブレースタジアム(以下、鳩スタ)のすぐ近く「ブックスペース栄和堂」というカフェを息子さんと経営していた、和田正則さん。

現在は鳩スタでボランティアスタッフをしていますが、実は和田さんがいなければ鎌倉インターナショナルFCは立ち上がらなかったかも?!というくらい、クラブの立ち上げに大きく貢献した人物です。

そのカフェで偶然にも、後にクラブのオーナーとなる四方さんと出会い、地域と鎌倉インテルを繋がりを作った、鳩スタ誕生の軌跡と熱い想いを語って頂きました。

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四方さんとの出会いは偶然

和田さんは、鎌倉インテルの第一号サポーター

鳩スタで鎌倉インテルの試合を観戦。 「8」は自身の高校時代の背番号

ひとみ編集長本日はよろしくお願い致します!まず自己紹介をお願いします。

和田さんよろしくお願いします。

鳩スタでボランティアスタッフをしています和田です。鳩スタのすぐ近くで「ブックスペース栄和堂」というカフェを息子と一緒に運営していました。

普段は鳩スタのドームにいて、スタジアムに来た人を案内したり、接待したり。幼稚園児や保育園児が来ると一緒に遊んだりしています。

ひとみ編集長すごく楽しそうなお仕事ですね!どうして和田さんは鳩スタを知ったのですか?

和田さん鳩スタは…というか鎌倉インテルとの出会いは、2017年の6月。栄和堂をやっていた時にお店にオーナーの四方さんがフラッと訪れたのが始まりです。彼は始めは席で仕事していたけれど、帰り際に話しかけてきたんです。

「JR大船工場の跡地を見にきた。ここにサッカースタジアムを作りたい」と言っていて。僕は元々サッカーをやっていたので、サッカースタジアムあるといいね!作りましょうよ!と意気投合しました。

ひとみ編集長フラッと訪れたお店で、いきなりサッカースタジアムを作ろうって話になるなんてすごいですね!

和田さんそうですよね。私が鎌倉インテルの第一号のサポーターですよ!会ったその日に、鎌倉インテルを応援することを決めました。

ひとみ編集長鎌倉インテルができる前からサポーター!でもなぜ鎌倉インテルを応援したいと思ったのですか?

和田さん僕は元々サッカーをやっていて、全国高等学校サッカー選手権大会に選手として出場したんです。なので、サッカーをやっていたものとして純粋に応援したい気持ちはありました。

そして僕は昭和23年に、深沢で生まれました。ここが地元なんです。

今鳩スタがある場所は元々工場の社宅があって、友達も住んでいたのでしょっちゅう遊んでいました。地元の地主たちにとって、あの土地は自分たちの土地。思い入れのある土地をどう利用するかは関心がありました。

歴史も知っていたし、街づくりへの想いもあったらから。実現してくれる若い人たちがいるなら、全面的にバックアップして応援したいと思いました。

ひとみ編集長なるほど〜。歴史というのはどのようなものですか?

鳩スタができる前

和田さん今鳩スタがある場所は、1333年に鎌倉に新田義貞が攻めてきて、北条 守時と戦った場所であり、昭和13年には海軍が深沢にやってきて軍需工場を作るために接収されたところでもあります。

それから終戦になって、その工場は国鉄に払い下げられ、民営化を経て2006年に閉鎖になりました。2010年JR工場跡地の利用についての計画案が作られましたが、それは高層マンションに大型ショッピングセンターと看護大学が併設されるというものでした。

僕ら地元の人間は、「なんじゃこりゃ」ってなった。なんで今更こんなものを作るのか。ショッピングセンターは大船にあるにもあるし、マンションを作ったってこれから人口も減るだろうし、ダメだろうって。

それで2014年に計画案の見直しを求めて署名運動を行い、集まった署名を持って市議会に提案したら採択されてこれまでの土地利用計画を見直すことになりました。

ひとみ編集長鳩スタの土地は、長い歴史がある場所だったんですね!市の都市計画をひっくり返しちゃうなんてすごい。

和田さんいやいや。それで見直しされた計画案のコンセプトが「 鎌倉深沢ウエルネススクエア」というものでした。

そんな時に、ちょうど四方さんに出会ったんです。彼の話は、ウエルススクエアの想いと合致していたから、鎌倉インテルの話を聞いてビビっときたんです。

箱物の古い従来の都市開発ではなく、「みんなのスタジアム」が実現できたら地元の人間は大歓迎です。

ひとみ編集長タイミングがよかったんですね。すごい偶然!

和田さんそうなんです!
もうひとつすごい偶然があって、四方さんがシンガポールに戻っていって、ハテどうしようかと思った時に、松尾市長が彼のウェブサイトに「深沢にスタジアムを」と書いた記事を見つけました。

そのモデルがシンガポールのタンピネスハブ。タンピネスハブは、サッカー場を中心に、行政サービス施設や福祉施設、図書館など公共施設、体育館、飲食店やスーパーなどが入っているオールインワンの複合施設。

まさに自分達がやろうとしていることと、松尾市長のウェブサイトの内容が一致して。早速 みんなで、深沢にサッカー場作ろうぜ!って盛り上がっちゃいました。

そこからは、本当に怒涛の日々でした!

和田さん2017年11月に、その後鎌倉インテルのGMとなる吉田健次君が福岡から上京して、常盤の鎌倉ゲストハウスに3ヶ月間泊りながら、鎌倉インテルの立ち上げに向けて準備を始めて。

栄和堂に来ては、よく「粒あん」のホットサンドを食べていましたよ。

2018年の1月に鎌倉インテルが立ち上がって、3月3日に笛田公園で初試合に出場しました。初戦で10対1で快勝!その時の試合にサポーターとして応援に行ったのは、たぶん僕だけと思います。

2018年10月に栄和堂は閉めたけれど、それからも鎌倉インテルのみんなと鎌倉市の拠点整備部の深沢担当、スポーツ担当を繋げて直接話したりしていました。

ひとみ編集長地域と繋がるきっかけ作りにも、和田さんが関わっていたのですね。和田さんと四方さんが出会っていなかったら、鎌倉インテルも鳩スタもなかったかもしれないですね!## 誰でもウエルカムな、ボーダーレスが魅力!

スポンサーさん、選手、スタッフ、サポーター、「みんな」でつくる

ひとみ編集長和田さんから見た、鳩スタの魅力を教えてください。

和田さん鎌倉インテルの人達は、年齢、性別、国籍、関係なし。全部誰でもウエルカム!そこが魅力ですね。

若い人達の、行動力、スピード感、国際性には驚かされます。

鎌倉の中でだけで物事を考えていない。ボーダーがない。思いついたらすぐやる。そういう人達と活動したり、イベントするのが本当に楽しいです。

みんなで未来を考えられることが面白い、ワクワクする場所が鳩スタです。

鳩スタを中心に、年代を問わず集える空間を

選手たちと一緒に、定期的に地域の清掃活動も行ってます

ひとみ編集長今後鳩スタでやりたいことはありますか?

和田さん鳩スタを中心に、年代など関係なく集える場所にしていきたいです!

栄和堂の名前にカフェではなくブックスペースと付けたのは、本に囲まれたスペースで「みんなが」楽しんで欲しいという想いからでした。

ワークスペースや展覧会をやって、楽しかった。規模は違うけど、スタジアムも「みんな」が集まって様々なスペースとして使って欲しい。

鎌倉の中でも、深沢という地域は比較的スペースがあるから、いろんな人が外部から入ってこれます。知識も経験も豊富な人が来る。自分の経験を使いながら、若い人を応援できるポテンシャルを持っていると思う。

地域には、まだまだ活かされてない人も沢山いるから、鳩スタを中心にいろんな空間を作り出して、若い子を育てる循環を作りたい。

そして、この街に住めて幸せだって思って欲しい。鳩スタは、この街の未来を応援する場所。未来のJリーガーでも画家でも、頑張る人達を応援する街であって欲しい。

総合型地域スポーツクラブでまちづくり

和田さんあとサッカーとしては仕組みやシステムを確立してきているので、今後は「総合型地域スポーツクラブ」でまちづくりを考えています。

グラウンドボール、ゲートボール、ヨガ、バレーコートなどグラウンドでできる事ならなんでもOK。70歳以上の人達で、グラウンドの真ん中で健康体操やっても面白い。

サッカーだけでなくいろんな種目で総合的に楽しめるスポーツクラブも始めようとしています。

幅広くやることで広範囲の人たちが参加でき、鳩スタを利用してもらえるようになればと思っています。

鳩スタは、希望。ずっと残しておきたい場所

地域の小さなこどもたちがやって来たら、一緒になって遊ぶ

ひとみ編集長最後に、和田さんにとって鳩スタはどんな場所ですか?

和田さん僕にとって鳩スタは、希望。ずっと残しておきたい場所だね。今73歳だけど、鎌倉インテルがJリーグに上がって、VIP席に招待してもらって、勝利で万歳して死にたい(笑)

ひとみ編集長そんなお若いのに…。でも、それ最高ですね!いつか鎌倉インテルがJリーグに昇格する日を夢見て、応援したいですね。本日はありがとうございました!### 編集後記

鳩スタ誕生へのプロセスは、鎌倉インテルの四方さんとの出会い、松尾市長のウェブサイト、都市計画のタイミング…様々な偶然が重なり、奇跡のようなストーリーでした。

そのきっかけとなっている、和田さんの熱い想い。和田さんが鳩スタにいると思うと、和田さんに会いに鳩スタに行きたくなりますね。

サッカーだけでなく、地域の応援隊に出会える場所、「 鳩スタ」。身近にこんな素敵な場所があるなんて、鎌倉は改めて素敵な場所だと思いました。

これからも和田さんや地域の人達みんなで、鳩スタを盛り上げていきたい。そんな気持ちになりました。

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