宮城県で特殊詐欺被害が4年ぶり前年から増加 対面せずに振り込ませる手口が増える

2021年に宮城県内であった特殊詐欺の被害件数が、4年ぶりに前の年から増加しました。被害者に対面することなく、指定した口座に振り込ませる手口が増えています。

県警は15日、仙台市泉区で複数の住宅の固定電話に市役所などの自治体職員を装い、ATMで送金させる還付金詐欺の予兆電話があったことから、特殊詐欺注意報を発令し注意を呼び掛けました。

県内では特殊詐欺が多発していて、2021年は280件、被害額は約4億4000万円に上りました。

前の年に比べて被害件数は100件、被害額は約1億5800万円の増加で、いずれも4年ぶりに前年を上回っています。

県警によりますと、被害者に対面することなく電話などで信じ込ませ、指定した口座に振り込ませるといった手口が増えていると言います。

県警生活安全企画課高木努課長補佐「顔を見せるというのは相当なリスクを負うので、ATMに誘導して振り込ませるものであれば犯人は顔をさらさなくて済むのでそういった方法をとっている」

被害件数でみると、最も多いのは架空請求詐欺で87件と前の年から2倍近く増加しました。

パソコンがウイルス感染したとうその警告を表示させて、対策サポート費の名目で電子マネー購入させてだまし取る手口が目立っています。

また、高齢者にATMを操作させて現金を振り込ませる還付金詐欺は55件と、前の年の5倍となりました。

県警生活安全企画課高木努課長補佐「電話の向こうの相手は見えないので、お金に関わる話をしてくる相手は簡単に信用しないで、誰かに相談してから行動していただきたい」

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